初回プレイで気付かなかったゼルダBotWが神ゲーである理由 Part.1世界旅行編

『ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド』(以下BotW)がいかに素晴らしいかは既にこれまで多くのメディアやユーザーによって語りつくされています。

ゲームオブザイヤー歴代最多獲得、メタスコア97点、数々のメディアがオールタイムベストと称賛、水木一郎アニキが900匹のコログをコンプリート…

中には「鬱で命を絶とうととしていたのをBotWと出会ったことで思い直した」なんていう人間の命まで救ったエピソードまで語られる正に神ゲーとして評価を受けている作品です。

もはやここまでくると「ゼルダと出会って彼女が生まれて初めてできました!」とか「宝くじが当たりました」とかあっても驚くことはないでしょう(笑)

そんな魅力を語り尽くされた感のあるBotWについて、発売から2年以上経った今更こうして記事にしようと思い立ったのは、

今再度BotWを遊んでいて発売当時気付かなかった魅力の発見や発売から二年経った今だから評価できる部分が色々と出てきたからです。

BotWは現在も売上ランキングでちゃっかり10位以内に入っているのを見るにまだまだ新規プレイヤーの方も沢山これからも出て来ると思いますし、もう一度遊びたいと手元に残している方も多いと思いますので、

ここで改めて今感じるBotWの魅力について語っていきたいと思います。

基本情報機種:Switch/WiiU
価格:7,538円
メーカー:任天堂
ジャンル:アクションアドベンチャー
プレイ人数:1人
オンライン:なし
暴力表現:なし
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世界旅行の疑似体験

本作はシリーズ初めてのオープンワールド(任天堂はオープンエアと呼んでいますが)の形式を採用した事が一つ大きな評価ポイントになっています。

今まで1本道でガチガチに仕組まれていたゼルダのアタリマエを見直しつつも、ちゃんとゼルダらしさを残した取捨選択の上手さもあって、

従来のファンからも嫌われる事無く絶賛された理想的なモデルチェンジだったと言えます。

一方で他のオープンワールドとの比較でも、ウィッチャー3の開発者が「ゼルダがオープンワールドを次のステップへと進化させた」という発言もありましたが…

Witcher3公式より出典。ハイファンタジーOWの本作は作りこまれた世界と物語で大絶賛された作品。

それまでの木や建物のハリボテを並べるオープンワールドの常識を壊し、全てのものが触れて意味がある…という正に世界を作り込んだことに高く評価されています。

再度プレイしていてもその辺りの新鮮さというのは今でも変わらないわけですが、ここに来て新たに実感したことが一つあります。

結論から言うとそれは「BotWは今でも世界旅行が出来る唯一のオープンワールドアクションアドベンチャー」という事です。

なんじゃそりゃ!と思った方!

ここでページを閉じずにもう少しお付き合いください!(笑)

これは何かというと…

世の中出ているほとんどのオープンワールドのゲームはある一地方の世界として作られています。

分かり易いところで言えば『スパイダーマン』はニューヨーク、『ディビジョン2』はワシントンDCなど実際の都市をモデルにしたものなんかがそうですね。

Playstation公式より出典。再現されたニューヨークを飛び回るOWとして絶賛されたスパイダーマン。ニューヨーク好きにはたまらない。

もっと規模が大きいのだとレースゲームの『Crew』なんかはアメリカ全土をオープンワールドで表現しています。

じゃあ、BotWはどうなんだというと、大体大きさでは京都市と同じくらいの規模で作られているという事ですので、他のゲームと比較して際立って大きいというわけではありません。

しかし、それらと大きく違うのはそのサイズに世界の縮図の様に多種多様な気候、文化、地形、種族が盛り込まれているんですよね。

言うならば「秋葉原でメイドさんに会えるけど女子大生が沢山いるお茶の水に行こう!」と言っているのが世の中に広がっている多くのオープンワールドで…(笑)

「渋谷の北にアンデス山脈があって登山ができるし、南に行くとアフリカの部族と会える」というのがBotWです(笑)

BotW公式より出典。崖を乗り越えた先に見えるこれまでとは全く異なる風景に期待して胸を躍らせるのもゼルダの楽しみのひとつ。

上の例えは少し大げさな表現ですが…

BotWをプレイすれば砂漠や雪山、亜熱帯地方、活火山、平原…とまるで、世界中を冒険しているかのような気分が楽しめちゃうわけですよ。

これの何が良いかと言うと、単純に「長時間プレイでも飽きさせない!」これに尽きるんですよね。

オープンワールドのゲームの多くはそれこそ何十時間あるいは百時間超えで遊ぶなんてザラじゃないですか。

そういった長時間プレイの中でも、最初は「うぉ~!!古代ローマの街が表現されててすげぇ!!」みたいな感じで滅茶苦茶感動してたのが…

十時間くらいすると「ふぅ…なんか、似たような石造りの建物ばっかで飽きてきたな…(白目」なんて感動も薄れてしまって、飽きちゃうんですよね。

私はオープンワールドは10本以上やってますが、これが理由でまともにエンディングを見た記憶がありません(苦笑)

そんな飽き性な私でもBotWの場合は風景に慣れてきた辺りで、都度全く異なる世界が現れるので全然飽きること最後までプレイできますし、

こうして二周目でも普通に楽しめてしまうという…

驚異的なモチベーション維持パワーを備えたオープンワールドゲームになっているわけです。

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他社が追従できない理由

世界旅行的なことができるオープンワールドアクションの新作は今後出て来るのか?という事も考えてみたのですが…

今後数年はゼルダ…もしくはあるとしたら任天堂の新しい何か…しか出てこない と私は考えます

(某国で作られているBotWのパクリっぽいのは見たことがありますが、クオリティが…)

その理由は単純で「お金」の問題です。

BotWもそうですが、3Dのオープンワールドのアクションゲームを作りこもうとすると何百人という開発スタッフが4年、5年かけて作る大規模開発を強いられます。

もし、そんなビッグプロジェクトが失敗したら…会社が傾きますよね(悪寒)

実際、海外のAAAタイトルを作っているスタジオが一つの失敗で経営難に陥り、次々閉鎖していくニュースがもう何年も続いているという恐ろしい現実もあります。

だから絶対に売れるゲームじゃないとオープンワールドのアクションゲームのような大作でガッツリ作り込むことは出ないんですよね。

じゃあ、その上でゼルダみたいなアンデス山脈の横に渋谷を置くようなことが許されるようなオープンワールドの大作を作れる会社が任天堂以外にあるか?と考えてみると…

恐ろしいことに無いんですよね。

GTAシリーズやアサシンクリード、Fallout…海外でオープンワールドを作っているような大会社はどこもハリウッド映画的な映像を武器にしていています。

そういう会社が仮に「今度のGTAはニューヨークをちょっと車で走ると、アマゾンの密林にいけちゃいます!」とかやっちゃったら大炎上です(笑)

フォトリアルなゲームはリアルな世界が大事な売りですから、それを迫害するような世界観はなかなか難しいという事ですね。

その点ゼルダはアニメ調でファンタジーなので何でもアリアリです。

砂漠にいた翌日に雪景色の別の種族の村にたどり着くのを誰も文句は言いませんからね(笑)

BotW公式より出典。アニメ調ファンタジーのお陰でデフォルメした描写や世界が許される。フォトリアルならこのキノコがポコポコ跳ねる調理映像すらNGだろう。

実際世界の人気ゲームを見ていると『Overwatch』や『Fortnite』など一部シューティングゲームではアニメ調のゲームはあれど、多くは髭面のリアルなおっさんたちが活躍するフォトリアルに偏っていています。

中には『Starlink』や『No Man’s Sky』のようにアニメ調のオープンワールドもありますが、世界旅行どころか宇宙旅行にぶっ飛んでいます。

STARLINK公式より出典。Switch版はスターフォックスのアーウィンで惑星と宇宙を駆け巡る事ができる。

未だに地続きの世界旅行っぽいことができるゲームが発表されていないところからも、やはり海外のメーカーはBotWのようなゲームは作りづらいのかもしれませんね。

逆に日本はどうなんだという話ですが、先日ワンピースを題材にしたオープンワールドアクション『ワンピースワールドシーカー』が発売されたものの、かなりの不評で「世界旅行を楽しむとか言ってる場合じゃねぇ!」という感じです。

同じくバンダイナムコが開発会社サイバーコネクト2の開発で今ドラゴンボールのオープンワールドを作っているようですが、それがどんなものになるかは気になりつつも…

CC2はワンピースを作ったガンバリオン同様にオープンワールドは未経験ですし、予算を渋るバンナムなので過度の期待は危険かなと私は思います。

 

最後に

色んな世界を旅できるという点でもBotWは数々のオープンワールドの中でも輝くオンリーワンな存在です。

発売から二年経った今でもこれだけバリエーション豊かな世界を見せてくれるアクションゲームは見当たらないですし、その価値はまだまだ残り続けていきそうですね。

BotWチームは2017年から新作の開発をスタートしているようですが、再びワクワクするような新しい世界旅行のオープンワールドを見せてくれるのか、全く異なるものになるのか期待が膨らむばかりです。

 

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