『任天堂コンプリートガイド コンピューターゲーム編』レビュー これであなたも任天堂マニア?!

今回の記事はゲームや周辺機器のレビューではなく、任天堂のゲーム機及びゲームを取り扱った書籍『任天堂コンプリートガイド コンピューターゲーム編』についてレビュー・感想を述べていきます。

ファミコンからWiiまでのゲームソフトやハード、周辺機器を網羅した任天堂のライブラリーというだけでなく、1983年~2012年までの任天堂の歴史を振り返る本という事で任天堂ファン向けの書籍となっています。

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とりあえず本を開いてみて驚いたのは、ページの大半が任天堂のソフトやハードをぎっしりと並べたページ構成とその中身です。

著者の山崎功氏自身も任天堂のゲームで育ってきたと冒頭で触れていますが、全287Pには懐かしの大ヒットゲームだけでなく超レアなアイテムまで掲載されており任天堂マニアっぷりに驚かされますね。

出典元:Amazon

ページはフルカラーであるとは勿論、ゲーム画面だけなくちゃんとパッケージやカートリッジも一緒に載せている所からも著者自身が「こんな本があったら欲しい」というファンの視点で書かれたものだというのがありありと伝わってきます。

300字程度の商品説明もコンパクトながら的確な内容が書かれていてわかりやすいので、自分が知らなかったゲームや周辺機器がどんなものか後追いで知ることができ非常に興味深いですね。

なにせ任天堂のビデオゲーム商品はそれこそ膨大な数で、しかも物によっては販売店で流通していないものもあります。

それらを1冊の本に詰め込んだカタログというだけでもファンとしては価値を感じますし、任天堂の過去発売してきた数々のゲームや周辺機器を振り返ってノスタルジーに浸れるのも良いですね。

後半の40ページほどは任天堂とビデオゲームの歴史について書かれており、当時の制作秘話など交え任天堂がどうやってビデオゲームに歴史を刻んできたのかを知ることができます。

例えば初代ゲームボーイは「カラー液晶の時代になぜ任天堂はモノクロのゲーム機を発売したのか?こんなものは売れない」と言われていたそうです。

今となってはゲームボーイは一時代を築いた任天堂のゲーム機の一つなわけですが、当時の情勢や任天堂がどう戦略を立ててゲームを作ってきたかを歴史を振り返りながら読み解いていくことができます。

ただし、ここで書かれていることは既に世の中に出ているインタビューや書籍から引用しているものなので初出の情報は殆どありません。

例えばプレイステーションを任天堂とソニーで最初は一緒に開発していたとか…

知らない人が見たらびっくりするものはありますが、日ごろから任天堂を追いかけているファンには割と周知されている内容が並んでいるのも確かです。

ですので、何かこの本から世の中に出ていない情報を得ようと期待するのは違っていて、世の中に散らばった任天堂のヒストリーをまとめたものとして読んでいく印象ですね。

とはいえ分かりやすくこれまでの任天堂の歴史を振り返れるツールとして良くできていますし、最近任天堂の興味を持ち始めて気になるんだけど…というような人にも読んで楽しめるものになっているのも確かです。

前提として任天堂ファンであるということと、カタログや任天堂の歴史を見てニヤニヤできる…この辺りに自信がある方にはオススメな書籍です。

GOOD POINT

当時誰もが遊んだあの名作から「こんなものあったの?」と驚くようなレアアイテムを網羅したカタログとして充実。個々の商品説明も要点を抑えていて非常に分かりやすい。

BAD POINT

独自インタビューなどこの本でしか得られない情報というものがない。文字数の制約上個々のゲームについて掘り下げた情報は得られないので、ある程度カタログ雑誌として割り切ることが必要。

因みに、携帯ゲーム機編や玩具編なども出版されています。

 

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