あそぶだけでも超楽しい!『スーパーマリオメーカー2』レビュー・感想 Vol.1ストーリーモード編

マリオのコースを作ってみんなで遊ぶ!人気作の第二弾!

『スーパーマリオメーカー2』が発売されたのを皮切りに、世界中の多くの人達がコースをクリエイトして楽しんでいます。

しかし一方で、本作に対して興味はありつつも「クリエイト系ゲーム」であることを理由に躊躇されている方も多いのではないでしょうか。

クリエイト系の遊びは、自分が作ったモノを遊んでくれる人が近くにいるいないかもそうですが、自分がモノを作るのが得意(好き)かどうかも、楽しさに直結しますよね。

前作をプレイしたことで、それに気が付いてしまったという方もいらっしゃるでしょう。

しかし、私がそういう方達にまずお伝えしたいのは、本作は 用意されているコースをひとりで遊ぶだけでもかなり楽しいゲーム であるという事です。

特に、任天堂謹製の100を超えるステージが収録されている「ストーリーモード」は、マリオの新作1本分に近い満足度!

しかもストーリーモードはクリエイトの教材としてもとてもよく出来ていますし、これを遊ぶことでコース職人に目覚める方きっかけになるかもしれません。

そこで、あえて今回の記事は本作の一部分である、一人で遊ぶ「ストーリーモード」に特化したレビューをしていきたいと思います。

後日「クリエイト編」「オンライン編」という形で別のモードについてのレビューも書く予定ですが、まずは本作の入り口として「ストーリーモード編」の当記事をご参考頂ければ幸いです。

基本情報機種:Switch
価格:5,184円
メーカー:任天堂
ジャンル:アクション/クラフト
プレイ人数:1~4人
オンライン:あり
暴力表現:なし
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前作からの大幅進化

前作『スーパーマリオメーカー』では、任天堂のプロ職人が作ったコースを楽しむモードが収録されていました。

WiiU版では、50種類のコースの中からランダムで8つのコースをクリアする「10人マリオチャレンジ」というモードを。

その後移植された3DS版では、ゴールを目指す以外に特定条件を満たしてクリアする遊びが加わった「スーパーマリオチャレンジ」(全100コース)という形で収録されています。

これらに収録されていたコースは、流石長年マリオを作っている人たちが作ったものというだけあって、レベルデザインやアイデア等に目を見張るものがありました。

しかし一方で、パーツの制限などがある分、どうしてもスーパーマリオシリーズの本編と比べると物足りない印象がぬぐえなかったんですよね。

例えば分かりやすいところで言うと、コースのサイズです。

シリーズ本編よりもこじんまりとしたスケールで、1コースが「あれ?もう終わり?」というボリュームの印象を感じます。

また、本編ではお馴染みの縦に登っていくコースも、高さ上限の関係でできなかったんですよね。

パーツも沢山あるとはいえ、それでもゼロからコースを作ってきたシリーズ本編と比べたら制限がありまくりなわけでして。

流石にプロをもってしても、シリーズ本編並みのコースをバリエーション豊かに作るのは無理があったというのが正直な感想ですね。

しかしそれ故に、プロの作ったマリオを遊ぶことを目的にした人は『スーパーマリオUDX』などのシリーズ本編を遊びましょう、という明確なラインがハッキリとできていたわけです。

やっぱりマリオメーカーはあくまでクリエイト重視で、シリーズ本編とは正に別の楽しみ方をするゲームであると。

そんな風潮のなかで新作として発売された本作ですが、収録されている一人用モード「ストーリーモード」は一体どんな感じのものになったのかというと…

シリーズ本編にも劣らないレベルの作り込んだコースを、どっさり収録しています!

思えば、前作は初代ス―パーマリオは兎も角、スーパーマリオ3のコースですらまともに再現できなかったんですよね。

それが、パーツが大量に増えて、縦スクロールのコースだって作れる。

中には数十秒で終わるようなスピードラン的なコースもあれば、本編並みに長いコースも。

結果として、コースバリエーションが表現がかなり多彩になりましたね。

どんなコースが収録されているか詳しくは後述しますが、本作のストーリーモードは110程コースがあり、どれも遊んでいて飽きないんです。

次から次へと宝石箱の様に、楽しさが溢れ出てくる!

勿論その楽しさの中にはプロ職人の工夫やアイデアの凄さといった、クリエイト部分を読み取る事で驚かされている部分もあります。

しかし、それ以上に純粋にゲームとして遊んでいて楽しいと感じるコースが、色んな形で沢山用意されているんですよね。

私はマリオが大好きで、これまでの本編をシリーズ通してほぼほぼ遊んできました。

(スーパーマリオ2は途中で挫折しましたけどね!笑)

しかし、下手すると本作のストーリーモードは、ここ数年のシリーズ本編と比べてもずっと楽しめているかもしれません。

最終的に全てのコースをクリアしましたが、最初から最後までダレずに夢中になってプレイできたと思います。

しかし、こんなにしっかり本編並み…いやそれ以上の楽しさを与えて大丈夫なんですかね(笑)

次回作の2Dマリオ本編がどんなものになるかは分かりませんが、根底から覆すようなパワーアップをしないと「マリオメーカー2」で十分だよと言われかねない可能性が…。

勿論、任天堂はそんな心配をひっくり返してくると期待していますけどね!

 

シュールさ漂うゆるい雰囲気

本作のストーリーモードは、その名の通り物語を通してゲームを楽しめるモードです。

物語もなく、ステージをただ遊んでいくだけだった前作に比べるとかなり力を入れて一人用でも楽しめるものを目指したというのが分かりますね。

とは言っても、話の筋はいつものシリーズ本編同様に至ってシンプルです。

ですが、ピーチ姫がクッパにさらわれるシリーズ本編の定番とはやや趣が異なります。

折角なのでざっと触りだけをここでご紹介しましょう。

本作では、キノピコ親方たちと共にピーチ場を建設中のマリオに、とある不運が襲いかかります。

もうすぐ完成を迎えたピーチ城だが…。

「もうすぐ完成ですね、きっとピーチ姫もお喜びになるはず」とマリオに話しかけているキノピコたち。

その後ろには、リセットロケットと呼ばれる装置が…。

名前で既にお察しの方も多いと思いますが、これはマリオメーカーではコースをぶっ壊す役割のボタンです。

こんな危ないものがなぜ地面に放置されているのか(笑)

慌てふためくマリオ達の中にやってきたのが、一匹のワンちゃん!

明後日の方向に視線を向けながら、ワンちゃんはマリオ達の周りを嬉しそうに跳ね回りますが、その勢いで…。

やりやがったな、このク〇犬ぅううううう!!!

しかもこの顔、よく見てください…いい顔してますでしょ?(苦笑)

そして跡形もなくなった、完成間近のピーチ城(白目)

こうしてぶっ壊れたピーチ場を再建するために、マリオはコインを集めて奮闘する事になります。

いつも悪さをしてくるクッパではなく、元凶がク〇犬という展開が新しいですよね。

クッ…こいつ…!全く反省してない!

本作のストーリーモードは、このアンドゥ犬による発端をはじめとして、良い意味で全体的にシュールさが漂っているんですよね。

本編のマリオじゃないから好き勝手やっちまおうぜ、なんていう開発者の心の声が聞こえてきそうですが…個人的にはこのノリ大好きです(笑)

他にも、マリオが仕事を請け負う際に見れるメッセージにも、おふざけが見て取れます。

とくめい希望の父って(笑)

ガハハという笑い声とこの内容…絶対にアイツですね(確信)

こんな感じで全体的にゆる~い空気が漂う感じで、本編のマリオとはちょっと違った印象で楽しめます。

言うてマリオのストーリーなんて所詮オマケ、ここに期待している人はいないんでしょうが(笑)

しかしそれでも、少しでも遊ぶ人を楽しませようというサービス精神や遊び心は、ゲームを作る立場としては大事な事なのかもしれませんね。

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なんでもありのコースバリエーション

先ほども上でお話ししましたが、ストーリーモードを遊んでいて特に良いと感じたのは、実に多様なバリエーションのコースを収録しているという点です。

草原のステージの次は砂漠ステージ…といったように、ある程度世界観がまとまったコースで固められているのがシリーズ本編。

それに対して本作は、何でもありのギミックやステージコンセプトが、雑多に混ざっている印象がありますね。

しかもコースを選ぶ順番には決まりがなく、複数の中から好きなものから選ぶことができます。

言うならば、シリーズ本編が服屋なら服屋、食べ物屋なら食べ物屋でまとめているショッピングモールを端から順番に回っている感じで、本作のストーリーモードはドン・キホーテの徘徊ですね。

歯磨き粉見ていたら、横に焼き芋が置いてあって思わず買っちゃうみたいな(笑)

イオンが好きかドンキが好きかは人それぞれ好みがあるでしょうが、本作においては世界観に縛られず、色んなステージを遊ぶ事ができるのは一つのメリットだと私は思います。

しかもコースづくりが、シリーズ本編よりもかなりフリーダムに作られています。

良い意味でマリオらしくないコースも沢山ありますが、ここで収録されている特徴的なコースを一部ご紹介していきましょう。

これはあくまでほんの一部のコースですので、是非ご興味ある方は他のコースもご自身でプレイして確かめてみて下さい。

マリオなのにシューティングコース⁈

本作から追加されたクッパJrのファイアクラウン。

これに乗って弾を撃つシューティングゲーム的に遊ぶコースが収録されています。

面白いのが、マリオがファイアフラワーを取ったり、赤ヨッシーに乗った状態で乗ると攻撃がパワーアップするという事。

Yボタン押しっぱなしでタメ攻撃も可能という事で、もはやマリオらしさとは何ぞやという領域に踏み入れてしまっています(笑)

重たい石をせっせと運ぶ!

重たい石をゴールまで運ぶ。

非常にシンプルなお題ですが、実は意外と頭を使います。

石を持っている状態ではいつものように高くジャンプはできません。

上手く周りのギミックなどを使いながら、いかにして段差を登るかなど、考える力が必要になってきます。

クレーンキャッチャーで敵を上手に運べ!

こちらも本作から追加されたクレーンアーム。

敵が近づくと自動で掴み、マリオが近づくとアームが開くというギミックです。

これを利用して、音符ブロックに敵を落とすというテクニックが求められます。

タイミングが兎に角命なので結構ドキドキしますね!

しくこく追いかけてくる毒キノコから逃げろ!

ニコニコ動画の幕末志士動画を思い出すのは私だけでしょうか。

しつこくマリオを追いかけまわしてくる毒キノコ。

そんなに早いスピードではないのですが、地形デザインと上手く絡み合って、かなりいやらし~い感じに迫ってきます。

腹が立つけど、楽しい系のコースですね(笑)

キノピオ連れて宇宙遊泳

キノピオを〇人連れてゴールしなさいという条件のコースも存在します。

このコースは背景に夜のスキンを使っていて、低重力になっています。

フワフワした挙動はなかなか手ごわいですが、宇宙を散歩している様な独特の気持ち良さがありますね。

因みに、キノピオはダメージを受けると泡になって、流れて行ってしまうので結構気を使います。

 

独特の救済処置

ストーリーモードでは、コースごとに最大4つの星の数で難易度を示されています。

中には細やかなテクニックが必要な難しいコースも。

しかし、そういったコースは短めに作られていたり、中間ポイントを設けて上手くストレスがたまらないようにデザインされていますね。

この辺りは流石任天堂、よくわかってらっしゃる!

それと非常に面白いと感じたのが、1コースに決められたアイテムを配置できる救済措置が用意されているんですよね。

ゲーム中にいつでもマイナスボタンを押すか、液晶の左下の方をタッチするとパーツ欄が出てきます。

この中で好きなものを、今表示されている画面の好きなところに配置が可能なんです!

他のゲームだとかなりズルい行為ですが、このゲームはマリオメーカーですからね。

パーツを置くというのは、寧ろゲームのコンセプトに合っている行為という事になります(笑)

とは言ってもコースに置けるパーツは数も種類も、それぞれで決められています。

なので、全くバランスをぶち壊すチート的なところまではいかない、あくまで救済に留まっているといういい塩梅になっている所も個人的に評価の高いポイントです!

パーツの配置だけではもうどうしようもない!という人には、ルイージが勝手にクリアしてくれるモードも実はありますけどね(小声)

 

注意点

本作では、様々なスタイルでのマルチプレイが用意されています。

一つ目は、1台のSwitchで他の人と一緒に1画面で遊ぶ、ローカルでのおすそ分けプレイ。

二つ目は、複数のSwitchを持ち寄って遊ぶ、ローカルでのアドホックプレイ。

最後は、インターネットを介して他のプレイヤーと一緒に遊ぶ、オンラインマルチプレイです。

しかし、ストーリーモードに限っては完全に一人用になりますので、そこはあらかじめご理解下さい。

 

まとめ

マリオメーカー2はクリエイトな人だけが楽しむゲームではない!

ストーリーモードで語られるシュールな世界観や、楽しめる数々のバリエーション豊かなコースが存在するゲームであるという事を、お分かりいただけたでしょうか。

収録されている110コースを遊ぶだけでもかなり楽しめますので、アクションゲーム好きにはオススメなゲームなんですよね。

それぞれのコースには、シリーズ本編のマリオと同じように任天堂の長年蓄積してきたノウハウがこれでもかとぎっしり詰まっています。

面白さのロジックを紐解くという見方で遊んでみると、更にコースづくりへのヒントにもなりますし、クリエイト中心で遊ばれる方も是非ストーリーモードをプレイしてみてはいかがでしょうか。

というわけで、今回はスーパーマリオメーカー2をストーリーモードに特化してレビューをさせて頂きましたが、いかがでしょうか。

また改めて「クリエイト編」「オンラインマルチ編」と本作の記事を掲載させていただきますので、そちらの記事についてもご期待頂ければと思います。

 

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