いざハイラルの世界にダイブ!『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』VRモード レビュー

Nintendo Switch用『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』(以下BotW)が無料アップデートされNintendo Labo VRキットに対応されました。

LaboのVRゴーグルにゼルダのソフトを入れたSwitchを装着することで、全編VRプレイができるということで私も指折り数えるように非常に楽しみにしていたんですよね。

パラセールで高い所から飛び降りたらどうなるんだろうか…

巨大なボスを下から見上げるとさぞすごい迫力なんだろう…

そんな期待感いっぱいで挑んだハイラルのVR体験についてのレビュー・感想について本日はお話していきます。

基本情報機種:Switch/WiiU
価格:7,538円
メーカー:任天堂
ジャンル:アクションアドベンチャー
プレイ人数:1人
オンライン:なし
暴力表現:なし
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あくまで局所的にVR

BotWのVRは本体をVRキットに挿し込んで下の画像のようにしてプレイをします。

ゲーム内での「VRゴーグル使用」⇔「通常」のモード切り替えもマイナスボタンで出すメニューからいつでも行えます。

特別にVRキットを改造したりする手間や、トップメニューに戻ってモードを切り替えたりするような手間はありません。

サクッとセッティングできるのは良いですね!

そしてこのBotWのVRモードの評価ですが、結論から先に言いますと…

全編を通して遊ぶものではなく、絶景ポイントなどに行って双眼鏡を覗くように局所的に使うものと考えた方が良さそうです。

理由についてはこの後詳しくお話していきますが、任天堂の堂田テクニカルディレクターが「好きな場所に行ってそこでVRで覗いてみる…という感じで使ってみてください」的な事を言っていた意味が今なら良く分かります。

 

ガノンよりも手強いVR酔い

BotWのVRで真っ先に感じたのは迫力や没入感ではなく「酔いとの闘い」です。

Laboに付属していたVRも若干酔いはありましたが、これはその比ではありません(白目)

Laboのゲームでも視点をぐるぐる動かすゲームを20分くらい遊ぶとちょっと酔いそうな感覚がありましたが…

BotWの場合は、ゴーグルを付けて頭を動かした瞬間に

「ぅう~…ゥ…ウップス!…三半規管が…ぁ…うぇぇ…」

というくらいに強烈な酔いが襲います…(笑)

VRモード時も通常のプレイ同様にリンクを中心にカメラが回るようになっているのですが…

VRモードでは頭の動きに合わせてカメラも連動するようになっています。

頭を下に向ければ右スティックを下傾けるのと同じように…

頭を左に向けば右スティックを左に傾けるのと同じようにカメラは動きます。

もちろん右スティックでカメラを動かすことは可能ですが、本体に備わったジャイロ機能を使って、首の動きでもカメラを動かせるという仕組みになっているわけですね。

しかし、このジャイロに対するカメラの追従がスローなせいか物凄く違和感を感じます。

まるで頭を動かすとフワ~っとゆっくり回転する乗り物に乗せられているような、そんな感覚に酔いが引き起こされているようです。

感度を上げてもそれは同様で、ほんの10分くらいのプレイでもう頭がぐらぐらして寝込んでしまいましたね(苦笑)

「発表からこの何週間…必死にLabo VRを組み立て、心待ちにしていた体験がものの10分程度で終わってしまうのか…」

そんな絶望に打ちひしがれながら寝転がり、復活するまで30分ほどが経過します。

まだ頭痛の余韻を残しながら「このまま終わらせたくない!」と一心で私はどうやったらこのゼルダVRを楽しめるかを兎に角「酔い対策」について考えました。

その結論が以下の方法です。

  • ジャイロをOFF!
  • 歩くのは超ゆっくり!
  • カメラは極力ゆっくりじわ~っと回す!
  • 戦闘は極力回避!

特にジャイロのOFFは効果的で酔いはかなり激減します。

まぁ、頭の動きに追従しないのでVR感は減りますけどね…(苦笑)

カメラや歩くスピードは通常モードで見ると ↓ こんな感じです。

よくよく考えてみるとリンクって歩くのが滅茶苦茶早いんですよね。

景観が早く流れるほどやっぱり酔いやすいですから、とりあえずスティックをほんのちょっと傾けて動かすくらいに抑える必要があります。

あと戦闘に関しては敵との位置関係でカメラがフレキシブルに自動で動いて、吐き気ゲージが一気に上昇しますので、かなりの注意が必要ですね。

戦っている最中は気にならなくても後でそのツケがド~ンと回ってきます(苦笑)

しかし、なぜこんなに気を使って遊ばなくてはならないのかという理由を考えてみたのですが…

フレームレートが可変30fpsであったり、カメラの動きがまるで自分がふわふわ浮遊しているような挙動という所にあるのではないかなと思います。

SNS等見ても酔いを訴える人は結構いるみたいですので、任天堂の開発者の方が言う様にスポット的に使ったり、激しく動かないように慎重にプレイすることが求められますね。

あと、しばらくプレイしていると腕が疲れて来るので、10分以上連続して遊ぶ場合はテーブルの上に肘をついて遊ぶなど姿勢の工夫も大事になってきます。

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粗いけど立体感・臨場感あり

画質については想像していた通り、ギザギザした輪郭など画像の粗さを感じますが、逆に遠景のボヤけについては思ったより感じないのが意外でしたね。

もともと遠景をぼやかしているゲームなのもあってか、VR時に著しく遠景が見づらくなるようなことはありません。

VRの奥行きや立体感は想像よりも良いですね。

低いアングルで草をかき分けて歩いたり、森の木々の間を歩いていると目の前に葉が近づいてきて存在感を感じさせます!

目の前にかすめていく感じとか手で触れそう!

高所からのパラセールを使った飛び降りについてはそこまでヒヤッとするものではなく少し期待外れですね…。

この前にLaboのトリのゲームを遊んでいたからでしょうか…あちらの方がはるかに飛んでいる気持ち良さを体感できます。

Labo VRキットのトリToyコンを使ったゲーム「トリ」は大空を羽ばたける気持ち良さを体感できる。

敵との戦闘については臨場感が増したせいか、思わず大型の敵の攻撃などは目を瞑ってしまいそうになるような迫力を感じさせますね。

TVや液晶で見ていた時よりもずっと迫力やスケール感を感じるVR体験。

特に下から見上げた時の圧が凄くて、普通にプレイした時よりも「デケぇな…こいつ…」と改めてそのサイズ感を感じられるのはVR体験らしくて良いです。

といっても前述したように戦闘はカメラアングルが激しく動く事になるので、なかなか積極的に戦うことはし辛いのですが(苦笑)

因みに、ムービーのVRがどうなっているかと言うと…

一人劇場のスクリーンで3D映画を観ているような感じですね!

2Dの映像になると思っていたのでこれは嬉しかったです!

当然カメラは動かせないので固定されていますが、ホタルのような光がキャラクターの手前に浮き上がっていたりの奥行き感もそうですが、キャラクターの造形にもちゃんと立体感を感じます。

ということはつまり…

VRゴーグルを使って立体的なゼルダやミファーを見る事ができるのです!

ええ、どちらが真のヒロインなのかはご自身の判断にお任せします…。

しかし、この言葉で購買意欲がグッと高まった人は多いことでしょう(完全な独断と偏見)

まぁ…映像は粗めになりますけど、やっぱりVRでハイラルの世界やキャラクターを見るのはBotWにハマった身としてはとても感慨深いものがありますね。

 

まとめ

期待感いっぱいで挑んだBotWのVRモードですが、やはり初めからVRを想定して作っていないのもあって、いつも通りにプレイをするとすぐに酔いでノックアウトされてしまう可能性が高いです。

没入感を高めるためか、温度計やミニマップなども表示されない所からも持続して遊ぶようには考えられていないようですね。

ただ、付け外しは簡単とはいえ、携帯モード⇔TVモードのようなシームレスさはないので、やっぱり何度も付け替えを頻繁にするのも段々と億劫になってきます。

そうこうしているうちにちょっと遊んだだけで結局殆ど使わなくなっていうパターンですね(苦笑)

とはいえハイラルの世界をやはりVRで立体的に見るのはまた新鮮でやって良かったと思いますし、Labo VRキットとBotWをお持ちの方なら無料でアップデートできますので一度は是非プレイして頂きたい体験です。

ただ、「VRキットを持っていない人が4000円弱の出費をしてまでBotWのVRをプレイすることに価値があるのか?」と言うとその答えは残念ながら「No」ですね。

他の記事でレビューをしていますが、Labo VRキット自体は私自身とてもいい商品だと思っています。

しかし、BotWのVRに限っては得られる感動以上に「酔い」だったり「酔わないように気を遣う」という部分でかなり人を選ぶような気がします。

BotWを既に持っているけどVRは迷っているという方は、できれば知人の方に試させてもらうなどしてからの購入をオススメしますね。

 

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