Nintendo Switchにて2019年5月25日からβ版の配信がスタートした、『Realm Royale(レルムロイヤル)』の魅力を本日はご紹介していきます。
本作はオンラインで集結したプレイヤーが最後の1人になるまで戦う、バトルロワイヤルのゲームです。
バトロワと言えば日本では既に『Fortnite1』『荒野行動2』等が大人気。
類似ゲームがすでに沢山あふれている状態です。
そんな中で、配信された本作。
一見ただのバトロワのコピー品に見えますが、実は…
「より好戦的で、よりカジュアルなバトルロワイヤル」
という独自性を持っています。
また、後発の作品という事で、他のバトロワの問題点などを上手く改良していています。
「Fortniteなどメジャーなバトロワを遊んでみてもピンとこなかった」という人にこそ、これ良いよねっていう要素を沢山取り入れている印象もありますね。
見た目は地味ですが中身はかなり充実したゲームなので、当記事を通じて少しでもご興味頂けたら幸いです。
価格:基本無料※
メーカー:Hi-Rez Stadio
ジャンル:バトルロワイヤル
プレイ人数:1人
オンライン:専用
流血表現:なし
※Switchのベータ版をプレイするにはファウンダーパック(1,668円)の購入が必要。
より好戦的にさせるバトロワ
100人で戦い最後の1人になったプレイヤーが勝利する。
この基本的なルールをはじめとして、本作が既存のバトルロワイヤルをベースに作られているのは間違いありません。
ゲームのスタート時に気球船に乗って好きな場所に落下。
時間の経過と共に、侵入不可エリアが周りから押し迫ってくる。
現地調達で、宝箱から武器を手に入れる。
他のバトロワ系と全く一緒です。
他のバトロワ系ゲームをやったことがある方なら、ゲームシステム的にすぐに馴染めますね。
しかし一方で、それらの人気作との差別化として明らかに違う部分があります。
それは「他のプレイヤーと積極的に戦う事を全面的に推奨している」という事です。
多くのバトルロワイヤルでは、敵を倒して得られるのが武器やアイテムくらいです。
リスクに対して戦う事で得られるリターンが少なく作られています。
ですので、腕に自信がある人や終盤で撃ち合いせざるを得ない状況以外は、リスクを取らずこっそり立ち回る人が多いのではないでしょうか。
しかし、不思議なことに本作では、他のバトロワとは比較にならない程 皆が好戦的 になっているんですよね。
かくれんぼの様に逃げ回るのも楽しいですが、やっぱり対戦ゲームなので戦う事も楽しみたいじゃないですか。
そういう好戦的な部分を適度に引き出してくれるバトロワというのは、意外と今までなかったような気がします。
しかし、なぜ本作はプレイヤー達が好戦的なバトロワなのでしょうか?
その理由について、ここで少し掘り下げて説明していきます。
他のプレイヤーを倒すと武器などの他に『シャード』と呼ばれるお金の様なものを手に入れる事ができます。
『シャード』は落ちている武器を解体して入手することも可能ですが、一度に入手できる量は敵を倒した時の方が桁違いに多いです。
そして、『シャード』を集めて鍛冶場に行くと、強力な武器やアイテムを製作することができます。
鍛冶場でアイテムを作るとカンカン音をたてたり、煙を出すなど周りに自分の存在を知らせることにもなるのでリスクはあります。
しかし、装甲を強化したり、武器を製造すれば生存率もぐっと上がります。
多くのバトロワでは弾薬を拾う事も、生き残る上で重要な仕事です。
弾薬がなければいくら良い武器を持っていても敵と戦えませんし、時には敵と戦わず温存するという判断も必要になります。
しかし、本作では手持ちの弾薬という概念がなく、リロード3がいくらでもし放題です。
他のバトロワでは戦う事を躊躇する理由にもなっていた、弾薬数の制限を取っ払ったことで「プレイヤーがいつでも戦いたいときに戦える」という状況を作り出しているという事なんですね。
本作ではシューティング系のゲームには珍しく、キャラクターのダッシュボタンというのがありません。
しかし、その代わりにいつでも馬を呼び出せて、マップを素早く駆け抜ける事ができます。
相手を攻撃したものは良いものの…思ったより手強くて、逃げ去りたい。
そんな時に、馬を使ってその場からそそくさと撤退できるのが非常に心強いですね。
「いざとなったら逃げられる」
そんな安心感があるおかげで、戦うことへ躊躇しにくくなっていると思います。
ただ、あまり便利だからと言って調子に乗って馬で走り回ってると、蹄の音で敵に位置を知られて倒されてしまう場合もありますね(笑)
よりカジュアルに楽しめるバトロワ
バトロワ系の多くは初心者に優しいと言いつつも、実は上位まで勝ち残るにはシビアな世界だったりします。
例えば『Fortnite』なら建築といシステムがあって、テクニカルに素早いスピードで建築ができないとなかなか上位になる事が難しいゲームになっています。
そして、その建築のシステムに馴染めず、辞めてしまうという声も良く聞きます。
更には、ゲームの経験値で得られる報酬がコスチュームなど、ある種自己満足的なものに限られているので自分が前進している感じがせず、萎えてしまうというケースもあるのではないでしょうか。
しかし、本作ではそういった他のバトロワにあるようなシビアさというのを感じさせないように作られているゲームなんですよね。
言うならば…
「シューティングゲームが得意でない人も戦いが楽しめて、例え成績が悪くてもちゃんと前進している感が与えられる」
そんなカジュアルさが本作にはあります。
では、一体どういった所でそのカジュアルさを感じるのか、それぞれのシステムをここからご紹介をしていきましょう。
本作ではRPGのようにクラス(職業)やタレント(能力)という概念があります。
例えばハンターというクラスは弓を使った武器が得意とか、アサシンは透明になるアビリティ(技)が他のクラスよりも扱いやすいなど…それぞれにタレント(特徴)が与えられています。
レベルが上がるたびに新しいタレントが増えて行くので、例え成績がイマイチでもそのプレイ自体は無駄にはなりません。
「キャラクターがまた一歩レベルアップ(成長)に近づいた」とプレイヤーは前向きにとらえる事ができるんですよね。
ただ、タレントというのは高いレベルのものほど優位というわけではなく、低レベル帯で持っているタレントでも全然上位にも進めます。
あくまでタレントは使う側の腕があってこそで、レベルが上がると選択肢が増えるという感じですね。
シューティングゲームのカジュアルさを決める大きなポイントとしてあるのが、弾の当たりやすさです。
弾の当たる判定が正確に…つまり厳しくなるほど、プレイヤーのエイム4の技術が勝負を決める事になります。
シューティングゲームに長けた人は正確な当たり判定の方が、フェアで楽しいと感じるかもしれません。
しかし、そうでない人には弾が全然当たらない、楽しくないゲームになってしまいます。
本作ではそういった事を恐らく理解した上で、かなり弾が当たりやすく調整がされていますね。
しかも、敵の周りに背景に馴染まないようなオレンジの縁枠が付いてます。
これは正に的ですね(笑)
おかげで他のバトロワよりも、遥かに敵を瞬時に見つけやすくなっています。
一方で、面白いのが弾が当たりやすい分、弾に当たっても倒されにくいようにもできています。
本作では装甲を鍛えられるアイテムや装備が入手できますので、上手くそれらを手に入れれば多少撃ち込まれても持ち応えられます。
一応ヘッドショット5の概念はあるので、当たりどころが良ければ大ダメージという場合もありますが、一撃で体力満タンから倒されるという事が殆ど起きません。
これらによって、お互いに撃ち合う銃撃戦の場面が多く、シューティングゲームの楽しさが分かりやすいゲームになっている印象ですね。
本作では、敵に倒されたプレイヤーに対してソロであろうとなかろうと「自分で復活するチャンス」が与えられています。
その流れを順を追って見ていくと…
1.プレイヤーが倒されると、チキンの姿に。
この状態はほぼ無防備で移動とジャンプしかできず、無様に「コケ~!」と叫びながら逃げることしかできません。
2.チキン状態で15秒倒されずに逃げきれたら…その場で復活!
チキン状態で、ある程度攻撃を受けてしまうと完全にゲームオーバーです。
しかし、遮蔽物などを上手く利用して逃げ切る事も可能な場合もあるので、最後まであきらめる必要はありません。
▼余談
このシステムが面白いのは遠目に攻撃されてチキンにされた場合に、物陰に隠れてしまえば復活が割と余裕なところです。
相手が近づいてくるまでに復活できてしまいますからね。
また、逃がせば反撃にあうという恐れを抱いた相手も、とどめを刺そうと躍起になって追い打ちしてきますので、他のプレイヤーが相手に気付いて倒してくれるなんてことも良く起こります。
課金の制度について
Switch版についてはβテスト終了後に基本無料として配信される予定ですが、当然ながら課金のシステムが採用されていますので、ここで簡単にご紹介しておきます。
課金のプランは二つあります。
そしてもう一つは有料コース(ゲームパス)への課金です。
後者は、『Fortnite』や『Paladins8』でもお馴染みの課金システムで、有料コースに加入することでレベルアップの度に限定スキンやエモートが入手できます。
ただ、課金をしたからと言って強力な武器がもらえる様な、直接強くなる要素はないので勝つために絶対必須というわけではありません。
まとめ
本作の魅力とそれを構成する様々な要素をご紹介してきましたが、かなりの長文になってしまったので、最後に要点をまとめていきたいと思います。
・プレイヤーを戦う気持ちにさせる、アグレッシブな戦いができるバトルロワイヤル。
・初心者やそれほどヘビーに遊ばないユーザーも楽しめる様な、カジュアル層を意識したシステムのバトルロワイヤル。
結論的にはこの二つが当記事でお伝えしたかった事です。
割とマイナーなタイトルな上にパクリっぽい雰囲気が漂っていますが、個人的には『Fortnite』、『PUBG』『APEX Legends』等これまで遊んできたバトロワの中で一番楽しい印象ですね。
まだベータ版という事でバグなど粗はありますが、現時点で既に他のバトロワにはない楽しさがちゃんと詰まったゲームですし、絶対に埋もれさせてはいけないゲームですね。
Switch版に関しては、当記事執筆時の現在ではファウンダーパックの購入が必要ですが、ベータ版が終われば基本無料の配信がスタートします。
ファウンダーパックを買ってまでやりましょう!と言いたいところですが、基本無料になってからでも良いので是非プレイしてみて下さい。
かなりオススメです!