ポケモンの最新作『ポケットモンスター Let’s GO ピカチュウ/イーブイ』(以下:ピカブイ)がNintendo Switchで先日発売され、3日で300万本(世界売上)販売したというニュースが舞い込んできました。
初代のピカチュウバージョンのリメイクということもあり登場するポケモンの種類が少ない事や、野生のポケモンの戦闘を廃止してポケモンGOのスタイルを取り入れる等よりシンプルなゲームへの進化を進めたピカブイは発表当初賛否の声が上がり様々な物議を醸しました。
それがこうして発売された結果売り上げとしても上々で、結果的に発売前に想定されていた否定意見も杞憂となり従来のポケモンと比較してもポジティブな評価でファンに浸透し始めています。
参考としてAmazonの購入者の評価を従来のポケモンシリーズの第7世代のサンムーンと比較してみましょう。
▼参考 Amazonレビュー評価(2019/11/27現在)※購入者限定
● ポケットモンスター・Let’s GO ピカチュウ
星5:70人
星4:36人
星3:18人
星2:9人
星1:13人
星4~5の高評価が7割強
星1~2の低評価は1割強
● ポケットモンスター・サン
星5:186人
星4:64人
星3:42人
星2:31人
星1:45人
星4~5の高評価は6割強
星1~2の低評価は2割
このようにピカブイの方が相対的に評価がサンムーンよりも高くなっています。
評価の声として多いのはシンプル化したことでよりポケモンが遊びやすくなったという事もそうですが、ポケモン達の可愛さを評価する声も目立ちますね。
実際に私もピカブイをプレイして感じるのは、登場する全てのポケモンが今までのシリーズ作品のものとは比べ物にならない程キャラクター愛を満たすゲームへと大きく進化をしている印象があります。
Switchというハードの性能を使ってグラフィックや表現が豊かになった恩恵は計り知れません。
▼実はピカブイのポケモンはサンムーンを流用している?
しかし、その一方で先日興味深い検証の動画が海外にて挙げられています。
ゲームの解析や検証で定評のあるDigital Foundryの動画によると、どうやらピカブイのポケモン達は3DSのサン・ムーンのポケモンとほとんど同じものであるという事が分かります。
動画で比較されているこのピカチュウのCGを見て頂くと分かり易いですが、左のサンムーンと右のピカブイのピカチュウは形やバランスなどほぼ一緒ですね。
ピカブイのポケモンはサンムーンのものを元にして、よりなだらかポリゴンとより高度な光の表現で装飾させることで大きく印象を変えていたという事なんですね。
▼ピカブイの前に漏洩していた第8世代ポケモンの布石?
それともう一つ興味深いものを見て頂きましょう。
ピカブイが発表される前に『ポケットモンスター スターズ』というサンムーンの別バージョンがSwitchに発売されるという噂が立っていました。
その発端となったのが下のサン・ムーンのプロモーションで映し出された開発画面です。
▲サンムーンのツツケラが映し出されたポケモンの開発画面
そこには3DSでは動かせないような重いグラフィック処理設定をしているであろうデータが映し出されてており、サン・ムーンのポケモンは既にSwitch向けのポケモンとしても並行して作られているのではないかという推測を元に話が広がっていったわけです。
結果的に『スターズ』なるものは発売されず、ピカブイが発表されたわけですが、気になるのは上の画像のスターズの噂の発端になった開発画像に映っているのは『ツツケラ』というポケモンであるという事です。
このポケモンはサン・ムーンから追加されたため初代リメイクであるピカブイには登場していません。
…という事は2019年後半に発売予定されている『ポケットモンスター完全新作』にこのCGモデルが使われる可能性が十分にあるのではないかと推測されます。
▼700体を超えるポケモンを1から作り直すのは非現実的
ピカブイと同時に発表されたサン・ムーンの次世代となる第8世代Switch向けポケットモンスター完全新作は”これまでの従来のポケモンファンに満足してもらえるような作品を目指して開発中”と㈱ポケモン及びゲームフリークが言及しています。
▲ポケモンのこれからの展開として2018年に発表されたロードマップ。
従来型のポケモンは世代を追うごとにポケモンの数を増やしておりますので、サン・ムーンのポケモンもすべて登場させることを目標に作られていると思いますが、サン・ムーンですでにポケモンは恐ろしいことに700体を優に超える数に膨れ上がっているのです。
流石にすべてを1から作り直すには気が遠くなる話ですし、現実的なことを考えると、上の画像のツツケラ以外のポケモンもサン・ムーンのものをブラシュアップして使うという事になるのではないかという可能性が高いのではないでしょうか。
とはいえ、ポケモンのモデルを流用したとしても先ほどのピカチュウの比較画像の様にCGモデルを磨かれ、ゲームのデザインが変化する事よって全く別のようなものに感じますから、使い回しと悲観するようなことはないとピカブイがすでに証明してくれていますね。
▼ゲームデザインとしてはどうなるのか?
実際にどのようなゲームデザインになるか(上から見下ろし方なのか、コマンドRPGなのか?など)はふたを開けてみないと分からないですが、一つヒントになりそうなゲームが2019年にSwitchへ配信されます。
『TOWN』はポケットモンスター完全新作を開発するゲームフリークの新作RPGで、アニメ調のデザインやコマンドバトルのRPG等にポケモンとの共通点が見受けられます。
ゲームフリークは公式サイトによると従業員数は143名という事でそれほど沢山の開発者を抱えているデベロッパーではありませんので、このTOWNと同じゲームエンジンでこれに近い絵作りでポケモン完全新作も作られるのではないかという噂もされています。
もし仮にこのような感じの映像で800体近いポケモン達が登場する完全新作が遊べるとしたらポケモンファンにとって夢のようなゲームな気がしますが、是非この期待を上回るような素晴らしい作品であって欲しいと願うばかりですね。
▽本日のまとめ▽
・ピカブイは好評。ポケモンの可愛さに定評。
・しかし意外なことにそれはサンムーンのブラシュアップ版だった
・2019年の完全新作でもピカブイ同様他のポケモンが作られている可能性あり
・TOWNのゲームエンジンや開発ノウハウは完全新作に生かされるかも