2019年4月11日発売予定のNintendo Switch『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster(ファイナルファンタジー10/10-2リマスター)』が気になっている方向けに、既に発売されている他機種での同作の評判を調査&レポートしていきます。
PS2最初のFFという事で当時の同ハードで発売されたゲームと比べても群を抜いて美しかった映像がHDにリマスターされて生まれ変わったわけですが、
現代のゲームユーザーがこの時代に遊んでも感動できる&楽しめる作品なのかをPS4版のレビューや感想を元に探っていきましょう。
価格:7,344円
メーカー:スクウェアエニックス
ジャンル:RPG
プレイ人数:1人
オンライン:なし
暴力表現:なし
・FF-Xが好きだった人
・ボリューム感を味わいたい
・泣けるストーリーが欲しい
・ユ・リ・パは許せそう
FFXの概要
超人気RPG『FFシリーズ』のナンバリング10作目となるタイトルで、オリジナルは2001年7月19日にプレイステーション2用ソフトとして発売されました。
シリーズとしては珍しく東洋風のモチーフを世界観の設定へ多く取り入れていたり、フィールドマップを排して1本道の進行でストーリーをドラマチックに描いた作品になっているといったところが主だった特徴でしょうか。
FFで1本道と言えば後のFFXⅢで不評なイメージがありますが、このFFXは不思議なことに同じ1本道系のFFでもストーリーの内容や世界観等が良くできていたせいか1本道に対するネガティブなイメージが一切ないですね。
FFの人気ランキングでも毎回上位に名前が挙がりますし、1本道のストーリードリブン型RPGとしてはゲーム史の中でも際立って大成功を収めたと言える作品ではないでしょうか。
因みに、バトルシステムはCTB(カウントタイムバトル)というタイムライン上に表示された行動順で敵味方行動していくタイプで、それまでのATB(アクティブタイムバトル)と違って止められた時間の中で焦らずコマンド選択することが可能です。
ストーリー重視かつバトルも馴染みやすいという事で、普段からゲームを遊ばないという人も楽しめるFFとしてシリーズの中でもトップクラスの人気作を誇る本作ですが…
シリーズ屈指の悲しさ漂うストーリーでもありますので、これから初プレイという人はハンカチを是非ご用意して望まれることをオススメします。
FF10-2の概要
FF10の続編として発売されたFFX-2はエニックスと合併する前のスクウェア最後の作品でり、シリーズの産みの親である坂口博信氏が制作に関わった最後の作品です。
前作のヒロインだったユウナが主人公となり、かつてのパーティメンバーだったリュックと本作で新たに加わるパインの3人を中心に物語を進めていくわけですが…
これがまたとんでもない事になっています。
シンを倒すという使命と戦い、感動的なエンディングを迎えた前作…主人公ティーダに感情移入してヒロインのユウナのために必死に戦って涙を枯らしたプレイヤーも沢山いらっしゃるでしょう。
FFXのユウナはFFのヒロインの中でも正統派かつ清純派のヒロインとして人気もありますし、ユウナが主人公の続編なら「もう一度あの感動が蘇る…」と多くの人が並々ならぬ期待を抱いていたのは想像に容易いです。
しかし、出来上がったものは見事にファンの期待感を裏切る方向に…
FFX-2では前作の使命を背負った神々しさすら感じさせるあのユウナがまるでビ〇チ…
じゃなくて、アイドルのように踊ったり、二丁拳銃をバンバン撃って華麗に戦うイッケイケな主人公として登場します(笑)
こ、この人誰っ?!
ストーリーも前作の真逆で明るいどころか…ギャルゲーの如く女子がキャッキャするシーンなどを拝めるリビングで遊べないゲームへと進化していますね(苦笑)
この前作からのとてつもないギャップによって違和感を大きく感じたプレイヤーも多いようで、本作はFFナンバリングの中でも黒歴史筆頭として扱われることも少なくありません。
しかし、そういったストーリーの酷評に反して、バトルシステムに関しては「当時のFFのバトルの完成型」と評価されることも多い作品でもありますね。
コマンド選択時に時間が止まるCTBから従来のATB(アクティブタイムバトル)に戻してテンポが良くていますし、バトル中にジョブをチェンジ変えるなどより戦略的に楽しめるようにデザインされています。
前作の事は忘れて、バトルを楽しむゲームと割り切れるかどうかは本作を楽しめるかどうかの大きな分岐点と言えるでしょう。
因みに、本作の続きとなる『FINAL FANTASY X-2.5 ~永遠の代償~』が小説で発売されていますが、こちらは主要キャラがひどい扱いを受けFFX-2以上にファンの逆鱗に触れる可能性が大いにある作品となっていますので…
FFXもFFX-2も楽しかったから気になる!という方でも手に取られる場合は心して挑んでください(苦笑)
メディア評価
ここからはHDリマスター版としてのメディア評価を見ていきましょう。
まず、海外レビューの点数の平均値、メタスコアはPS4版が84点となかなかの好スコアです!
ざっと記事を一通り読んだ限りでは「名作は今もなお十分に楽しめる」、「RPGファンなら一度はプレイするべき」という風化しないストーリーやゲームプレイを高く評価されている一方で、「PS3・VITA版などで遊んだ人は敢えて買う必要がない」といった声や「システム関係に古臭さを感じる」という所に不満点を挙げられていますね。
IGN 9.3/10.09.3点の高得点には元々優れた作品であることも加味しているが、キャラクターのテクスチャーなどまでにテコ入れして丁寧にリマスターした本作はFinal Fantasy X/X-2の世界を体験するための最良の方法として評価したい。沢山のコンテンツが詰め込まれた大作が2本入っているという点は魅力的。
IGN Spain 9.0/10.0過去作のリマスターではあるけれど今もなおエキサイティングに楽しめる物語とゲームプレイ。これといった新しい追加要素はないけれどバグや調整不足だった部分も改善された完全版だ。因みにPS3/VITA版とは見た目以外の違いは殆ど無い。
Hobby Consolas 90/100モーションやメカニックなどは時代遅れなのは事実としてあるが、なぜFinal Fantasyが熱狂的に愛された作品だっのたかを本作を通じて知ることができるだろう。200時間を超えるコンテンツボリュームといかにFFが野心的な挑戦をしていたかをこのゲームで確かめて欲しい。
Meristation 90/100Final Fantasy Xは、素晴らしいバトルシステム、ドラマチックなストーリー、そして象徴的なキャラクターを擁する、いまだに驚くべきRPGだ。X-2はそれよりもトーンダウン…あるいは別の見方をする必要があるけれど、この戦闘システムはFFファンならプレイするべき素晴らしいゲームだ。HDで生まれ変わった日本の素晴らしい二つのゲームは懐かしさで満ちている。
ユーザー評価
続いてユーザーがHDリマスターに対してどのような感想を持っているのかを見ていきましょう。
Metacriticに投稿されているPS4版のユーザースコアは8.7点とこちらも高得点で、メディア評価とほぼ似通った数値になっていますね。
やはり多くのユーザーが「過去に遊んだことがあるプレイヤー」で、彼らは今もなお楽しめるゲームであると高い満足度を言葉にしています。
一方で初めてプレイするプレイヤーを中心にゲームの古さを指摘する声も上がっていています。
また、メディア各社はオブラートに包んで表現する程度であまり表に出していませんでしたが、ユーザーの評価ではX-2に対する辛辣な批判がかなり目立ちます(苦笑)
▼GOODの声
・再プレイだけどかなり楽しいね
・JRPG最高傑作を現行機で遊べるだけで◎
・音楽を新旧切り替えれるのが嬉しい
・Xは子供の頃よりも楽しめた
・膨大で良質なストーリーが最高
・X-2は戦闘だけはかなり面白い
・バトルは今でも古臭さを感じないね
・Xだけでも買う価値はあるね
・やり込み要素が多い
▼BADの声
・作り直されたティーダの目が不自然
・思い出補正無しではキツイ
・今どきムービースキップなしはちょっと…
・一部のミニゲームに救済がない…
・X-2は遊んでて恥ずかしくなる
・全体的に古臭いゲームだった
・X-2はHDになってもゴミのまま
まとめ
Xに関しては元々評価の高いゲームという事で、メディアとユーザー共にストーリーを中心に「今もなおFF-Xは名作だと」高く評価する声が沢山寄せられています。
(FF X-2については時代が進みHDになっても相変わらずですが…)
ただ、気を付けなくてはならないのは高評価をしている人の多くは「過去にXをプレイした人たち」であるという事です。
「今まで遊んだことがない」という人の中にはゲームデザインが古すぎて合わなかったというコメントもありますし、やはり10年以上前の古いRPGである所に目を瞑る必要がありそうです。
不満点として挙げられていたムービーがスキップできないという点はSwitch版では改善していて欲しいものですが、その辺りが気になる方は知り合いやSNSで購入者の方に聞いてみたり、メーカーに問い合わせてみるのがオススメですね。