NIntendo Switch専用ソフト『ニンジャボックス』の体験版レビュー・感想記事になります。
バンダイナムコの完全新規プロジェクトとして鳴り物入りで登場した本作は見るからにレベルファイブのRPGのような小学生男児向けゲームの風貌をしていますが、
『マインクラフト』のようなサンドボックス要素と仕掛けを設置して敵を撃退する『影牢』のようなタワーディフェンス要素という大人でも興味がそそられそうな要素を持っているゲームです。
あくまでメインターゲットは小学生辺りになるゲームかと思いますが、果たして本作は全年齢で楽しめそうなものなのか?その辺りも含めて詳しく本作についてお話していきたいと思います。
ジャンル:ヒミツキチづくりRPG
価格:未定
発売日:未定
プレイ人数:1人
オンライン:不明
暴力表現:なし
・日本の舞台にしたRPGをやりたい
・コロコロコミックのノリが好き
・クラフトが好き
・ストーリー主導のゲームがやりたい
体験版について
本作の体験版は次世代ワールドホビーフェアの来場得点、あるいはコロコロコミックの特典で貰えるダウンロードコードを使ってeShopからダウンロードすることが可能です。
ゲームの初めから2時間ほどの所までまるっと序盤のプレイできるようになっていますが、ほぼゲームの触りの所で終わってしまい、はっきりと全容が分からない部分も多々あることをご了承お願いします。
物語のあらすじ
本作は小学生の主人公とニンチューバ―のトンカチのコンビを主体にした物語が展開されるRPGです。
主人公は自由に名前が決められますが、キャラクターや設定もしっかり決まっていてます。
主人公は自分の部屋を持つことに憧れた小学生で…
リアクションが兎に角デカく大げさなのが特徴的ですね(笑)
主人公は物語の冒頭で自分の部屋の代わりとなるヒミツキチを作ろうと自宅の蔵を漁るわけですが、
そこで見つけた『ニンジャボックス』と呼ばれる不思議なロボットと契約したことでクラフトする能力を身に付けます。
しかし、ニンジャボックスの力を使ってニンジャの里を復興させる計画だったニンチューバ―のトンカチに拉致される事になります(笑)
因みにこのニンチューバ―というのはニンジャ版Youtuberみたいなもので、面白い動画を投稿してお金を稼ぐ事を生業としている者達を指します(笑)
里を復興させつつもその光景を動画で撮影し、再生数とお金を稼ぐ事を思い付いたトンカチは主人公と共にニンジャの里のヒミツキチ作りに協力し合うことになるのですが…
果たしてこれからどんなヒミツキチを作り上げていくのか?
トンカチはニンチューバ―として人気者になれるのか?
おかしな二人組の物語がこうしてスタートします。
二つの舞台
ゲームの物語は主人公とトンカチ二人を中心に進んで行きますが、その舞台は大きく分けて2つに分かれています。
ひとつは主人公が住んでいる街で…
公園や学校、コンビニなど私たち日本人には馴染みのある風景で構成されています。
あ、因みに言っておくとナントカニャンとかいう妖怪は出てきません(笑)
こちらでは主に住民と話をしてクエストを請けたりして素材を手に入れるなど、古典的なRPGの遊びが展開されていきます。
また、イベントによっては戦闘(リアルタイムのアクション)になったり、ボタン連打のミニゲームが挟まったりと色々な遊びが詰め込まれている片りんを見る事ができますね。
そしてもう一つの舞台はニンジャの里と呼ばれる場所です。
こちらは集めた素材を使って実際に建物を作っていく場所になっていますが、見た目がメチャメチャドラクエビルダーズによく似ていますね(笑)
あちらがオープンワールドクラスの広さなのに対して、ニンジャの里の広さは画面上に端が見える程度の比較的コンパクトな広さです。
この体験版を遊んだ限りではビルダーズの様に広い世界を冒険するという要素はなく、あくまでこの場所でヒミツキチを作り上げる場所という事になりそうです。
物語が進行すれば敵のニンジャの進軍に対抗するタワーディフェンス的なイベントも起きるようで、その辺りでどれだけ楽しめるかは気になる所ですね。
主人公の住む町とニンジャの里は不思議な自動販売機で繋がっていて自由に行き来できます。
(藤子不二雄っぽい(笑))
主人公の街でクエストをこなして素材を集め、それを持ってニンジャの里に行きクラフトする…
このサイクルがゲームの基本的な流れとなりそうですね。
クラフトについて
このゲームには自分だけのヒミツキチを作ろうという一つのテーマがあり、素材を集めてパーツをクラフトしていきます。
素材は上記でもご説明したように街で入手できるものもあれば、ニンジャの里でハンマーで地面や木を叩いてゲットすることもできます。
そうして手に入れた素材を『ニンジャボックス』に渡して実際に建物のパーツを作り…
パーツを組み上げてどんどんヒミツキチを拡張していくわけですね。
ここら辺はマイクラからの影響丸出しな感じですが…
マイクラは1マスずつのブロックで建物を作っていくのに対して、
本作はある程度長さのある壁や床でひとまとまりになっているパーツで建物を組み上げていく…
という所に大きな違いがあります。
ですので、マイクラの様にキャラクターをブロックで再現する…みたいな事はできません。
その代わりに、この壁は炎に強い等といったステータスみたいなのがあったり敵を撃退するための大砲などがクラフトできるという所から…
自由にブロックで形を作るというサンドボックスよりも、敵を撃退する施設づくりに特化していることが分かります。
物語が進めば色んな罠も設置できるようになるようですし、この辺りはマイクラというよりもコーエーテクモの『影牢シリーズ』っぽさも感じさせますね。
仲間との協力
トンカチ以外にも本作にはニンチューバ―が存在し、彼らも物語の進行によってどんどん仲間になっていくようです。
体験版で仲間になったのは『ダッシュ乱豪』という初心者マーク付きの車の格好をした、割といい感じにイカレたニンチューバ―です(笑)
ダッシュ乱豪はイベント戦で召喚して戦うことができましたが、どうやら製品版ではこういったニンチューバ―を仲間にしてヒミツキチに配置させることで一緒に守ってくれるようになるようです。
それぞれ性格や見た目だけでなく能力の個性もあったりして、どこにどのキャラを配置するかもゲームの攻略のキーの一つになりそうでニンチューバ―集めは楽しそうですね!
凝ったアニメ
本作ではイベントシーンにふんだんにアニメーションが使われており、なかなかの力の入れようを感じさせます。
体験版プレイ中…このコロコロ的ノリは故郷に帰ってきたような安心感あるw#ニンジャボックス #NintendoSwitch pic.twitter.com/XcrNc5c2g4
— にぃど@任天堂ゲー・モンハン・ユナイト (@switch_for) March 16, 2019
マルチメディア展開している事もあって完全にアニメーションのノリはコロコロコミック風ですが、自分が子供の頃に見ていた芸風と相変わらずで何だかホッとしますね。
あぁ今の小学生もこういう感じのをコロコロコミックで読んでるんだな…時代は変わってもここは変わらないなと(笑)
子供は単純に等身大でゲラゲラ楽しめそうですが、大人はちょっと小さいころを思い出させるようなノスタルジーに浸るという見方もできますね。
気になった点
完全新作としてはかなり力が入っている作品だと思うのですが、一方でゲームとしての快適性にやや欠ける部分がいくつか目立ちます。
代表的なところだとクラフトの部分で、ニンジャボックスにパーツを作ってもらう時に毎回素材を叩くアニメーションを数秒見せられてテンポが悪いんですよね。
こういったクラフトするゲームって色んなパーツを思い付きでアレコレ色々用意する事になるんですけど、
その度に毎回トンカチトンカチ作っているアニメーションを見ないといけないのは流石に辛いですね(苦笑)
マイクラやドラクエビルダーズなどは素材を選択すれば一瞬でブロックやアイテムが作れるので、それになれているとかなり煩わしく思えます。
その他にも走るボタンがスティック押し込みで、しかも何故かスタミナバーがあるという謎仕様です。
スティック押し込みはまだしも、RPGで走ってスタミナ切れなんて要素いるの?っていう(笑)
致命的なやらかしみたいなものではないのですが、クラフトするゲームはそういう細かいわずらわしさがジャブの様に響いてくるので製品版発売までにこれらは直されるのか気になります。
最後に
クラフト要素のある影牢っぽい内容なら大人ゲーマーも食いつきけそうな気がしましたが、どうやらその考えは甘かったようです。
作りの甘さやストーリー中心とした流れも含め、「子供をターゲットにしたゲームに留まっている」という印象は体験版でより強くなりましたね…う~ん、残念!
大人も子供も楽しめる任天堂が作っているような全年齢のゲームと何が違うのかと今回考えてみたのですが、一番大きいのはストーリー主導のゲームであるという所です。
任天堂の全年齢向けは良くも悪くも「クッパにさらわれたピーチ姫を助けに行く」といったザックリとした物語性しかないので、大人も純粋にアクションゲームとして楽しめるように作られているんですよね。
しかしこのゲームは小学生中学年~高学年の男の子あたりが好むストーリーをガッツリ入れてるので、そこから外れる大人には正直キツイなと(苦笑)
まぁそこはバンナム側も割り切っているのは間違いないですし、「お前は子供向けのゲームになに大人目線で語ってんだよw」という話なんですが(笑)
純粋にゲームとして本作が楽しめるかどうか大人の方でも気になっていらっしゃる方がいるなら…という気持ちも合って今回記事にしてみましたが、いかがでしたでしょうか。
同じようにストーリ主体でクラフトが楽しめるゲームならビルダーズ2の方が純粋に良くできていてオススメですので、本作が気になっている方は是非そちらもチェックしてみてください。