耐性の無い人間による『ルルアのアトリエ アーランドの錬金術師4』体験版 感想

今回は『ルルアのアトリエ アーランドの錬金術師4』のNintendo Switch版の体験版のレビュー・感想の記事になります。

本作は長らく続いているアトリエシリーズ作品という事で、沢山ファンの方もいらっしゃると思いますが…

先に申し上げておきますと、私自身はファンでも何でもない一見さん、冷やかしみたいなものです。

それに加えてあまりこの手の美少女キャラが主人公のゲームの耐性もありません。

というか寧ろ普段はFPSで撃ち合いをしたり、スマブラの様な殴り合うゲームが好きなどちらかというと普段はアトリエシリーズからかけ離れたようなゲームを愛好してます。

ですので、本作に対してシリーズファンの方と全く違った感想を持っている可能性は高いですが…

「ファンでない人間の視点でルルアのアトリエはどう見えるのか?」

是非そんな視点で当記事を見て頂けたら幸いです。

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ゲーム&体験版の概要

本作は「アトリエシリーズの伝統」に沿って錬金術師をテーマにしたRPGです。

錬金術というと大げさですが、言ってしまえばアイテム調合です。

採取したり、ダンジョンを冒険して敵と戦って得た素材を調合して新しいアイテムを生み出す…

これが錬金術師の仕事になります。

主人公のルルアは駆け出しの錬金術師で、腕も半人前。

錬金術の技術だけでなく知識もまだまだですが、共に行動する仲間との絆や依頼を乗り越えるによって成長していく物語が描かれていますね。

体験版にはキャラクターのレベルや錬金術レベルの上限はありますが、まるまる序盤のゲームが体験できます。

製品版へそのままデータの引継ぎが可能ですので、体験版が気に入ったらそのまま製品版へとスライドで移行することもできます。

 

ルルアという主人公

ルルアは過去作『ロロナのアトリエ』の主人公ロロナの娘という設定ですが…

凄腕の錬金術師として有名になった母ロロナは忙しくて家を出払ったまま帰ってこない状態です。

父親の存在は不明で、母の居所も分からないままルルア一人で留守番をしている…これって現代人の感覚で考えると…

「おぃ、ロロナ…娘ほったらかしてとんでもねぇ母親だな!通報するぞ!」

って話なんですが、そんな突っ込みをする隙が無いほど当人のルルアは能天気に一人母不在のアトリエの留守番をしています(笑)

まぁ、それだけルルアが自立した女の子という事なのでしょう。

ルルアの性格は明るく奔放的ですが少しおっちょこちょいというテンプレ美少女主人公ですが…

やたらと事あるごとにカレー好きな発言をするのが印象的です。

体験版でも開始一時間くらいで4,5回「カレー」というワードを口にするので、どんだけカレーに飢えているんだよと(笑)

そんなルルアは「イケメンだけど俺様なお忍び王子」の錬金の依頼をロロナの代行で請けたり…

村の人が受けた依頼を肩代わりする等…

村で人々と関わり合う中で、錬金術師としての経験を積んでいくことになります。

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ゲームのシステム

本作では村やダンジョンを探索し、素材を収集すること…そしてその素材を使ってアイテムを調合することがゲームのメインとなっています。

素材の入手は村だけでなく、フィールドやダンジョンに出かけて、草等その場所に生えているものを入手したり敵との戦闘によって得ることができます。

敵との戦闘はコマンド式のシンプルなもので、特にこれと言ってユニークなシステムは採用されていません。

意外と敵が強いのは骨があって個人的に好きですが…

MP消費が大きいのにスキルの効果がしょぼいとか、アニメーションがPS2世代のレベルで全体的に微妙さが漂っていますね。

これは明らかに低予算で作りこめていない台所事情が垣間見えます。

ただ、フリフリな服を着た美少女が身長ほどの大槌で可愛らしい敵をぶん殴ったり、大砲を撃つセンスはシュールで好きですね(笑)

そして採取や戦闘によって得た素材は村に戻って、アトリエの窯で調合していきます。

調合のシステムは戦闘と違って、結構凝ったものになっていますね。

素材の固有の特効を調合後に引き継がせたり、素材の属性をどのような配分で混ぜるかで出来上がるアイテムの属性が変わったりと…

色々考える要素があって、他のRPGにあるおまけで付いているような錬金術システムよりはしっかりと作りこまれている印象です。

それと、面白いのが素材を集めたり新しい場所に進んで行く導線として「古文書」が使われているという事ですね。

「古文書」はルルアしか読むことができないという不思議な本で、ルルアがこれからとるべき行動のヒントが書かれています。

例えば「○○に行って××を手に入れろ」みたいな、言ってしまえばクエストのログが表示される本なんですが…

挿絵など入れて丁寧なデザインがされているせいか、そっけないはずのクエストも不思議と「古文書が示す謎を解いていく」という感覚で作業感を感じさせない良い工夫だと思います。

結局やってる事はただのクエストログなんですが、こういった工夫一つで印象が大きく変わるものなんですね。

これは他のRPGなんかでも見習ってほしいGOODポイントではないでしょうか。

 

突っ込みどころが満載過ぎる

本作のストーリーはルルアが「古文書」の謎を解きつつ、錬金術師として成長していくというありきたりなものですが…

このゲームは兎に角「おいおい!なんだよそれw」と突っ込みを入れたくなるようなシーンが満載です。

例えば、ゲーム開始して最初にしゃべりかけてきた幼馴染のエーファに「どうしたの~?」って聞いて返ってきたセリフがこれ ↓ です。

「ルルアちゃんにね、爆弾作ってもらいたくて」

え?朝っぱらから、少女が爆弾作ってくれって…どんな会話だよ(笑)

続いては、外で採取していたら夜になってしまったシーンで出て来るセリフ見て頂きましょう…。

もうお外は真っ暗なのにお日様ぽかぽか…?

これは早くお薬を錬金術で処方すべきですね!

他にも、か細い少女ルルア達に嬉しそうに自分が請けた危険なモンスター退治を嬉しそうに丸投げするお兄さんとか…

ところどころネジが取れているような会話がちょいちょい出てきてビックリしますね(笑)

言ってしまえば色々と演出やテキストが滅茶苦茶雑なんですけど…それが1周回ってシュールな笑いになってるっていう…。

これは開発者の意図したものではないと思うんですけどね(笑)

 

まとめ

本作を触ってみて感じたのは、錬金術ものとしては特に何か新しいとか秀逸なシステムがあるわけでもなく、かなりありきたりな作りをしたゲームだという事です。

ただルルアの錬金術師としての成長みたいな部分には結構フォーカスされていたり、登場する人物が皆美少女美男子だったりと…

キャラゲーとしてこの手の雰囲気が好きな人に刺さるような感じに作られているのかなという印象ですね。

いかんせん私はそういう属性持ちじゃないので感情移入することなく、セリフや演出の粗を見てちょっと笑ってしまう場面も多々ありましたが(苦笑)

しかし、このアトリエシリーズ…しょっちゅう新作が出ているイメージがあるのですが、どういった層をターゲットにしているのでしょうか。

イケメン王子様が出て来るところや少女漫画っぽい絵は10代の女の子向けっぽい感じもしますし…

露骨に美少女ゲーム的な萌えを狙ったような感じもあります。

う~ん、実に不思議なゲームだ…。

 

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