可愛いだけじゃないぞ!『ヨッシ―クラフトワールド』体験版レビュー

NIntendo Switch専用ソフト『ヨッシークラフトワールド』の体験版を一通りプレイした上での感想・レビューを述べていきます。

本作は紙細工で作られたような世界をヨッシーが探索・冒険するアクションゲームで、体験版では約30分くらいでコンプリートできる1ステージのみプレイが可能です。

一見マリオやカービィと同じような横スクロール型のアクションゲームに見える本作ですが、実際に遊んでみるとそれらとは全く違う体験ができるゲームという事が分かりました。

今回の記事は他の2D系アクションとの差別化がどうなっているか等、本作の魅力や気付いた点をご紹介していきます。

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体験版を遊ぶ前の本作に対する印象は、正直言ってあまり良いものではありませんでした。

それは本作がどうのというよりも、2Dゲームに対してマンネリ感を丁度感じていたタイミングだったというのが主な理由です。

「はぁ…そろそろゼルダみたいな3D空間を自由に動けるゲーム…任天堂に出して欲しいなぁ」

そんな風に考えていたタイミングで更に追い打ちをかけるように発売されるのが、バリバリ2D横スクロールっぽいヨッシー(笑)

「また2Dか…もういいよ…2D横スクロールはもうしばらくは買わないから…」

心の中ではそう決めていました。

そして体験版を遊んでみた動機は” 買わない決心をつけるため ”です。

「やっぱり、2D横スクロール系は飽きてるわ~」

それを確認するためにほんのちょっと触ってみようと…。

しかし、実際にこの体験版を遊んだ今、こう ↓ 思います。

「このゲームの発売日が楽しみ過ぎてヤバイ…」

180度掌返し(笑)

一体そんな風に私の心変わりをさせたのは何のか?

そこには大きく分けて3つ理由があります。

 

心変わりをさせた3つの理由

1.マリオやカービィとは全く異なる3D探索型アクションゲームである!

本作も基本的にはマリオの様に設定されたゴールを目指していくわけですが、ステージ内に花や赤コインなど様々な収集要素が用意されています。

これは今までのヨッシーシリーズを踏襲している事なので、こうなるだろうな…とは当然予想はしていました。

しかし、本作はこれまでのヨッシーシリーズ以上に「収集要素を見つける面白さ」というところにフォーカスをしています。

特に面白いのは、「あくまで2D横スクロール的なシンプルな操作」でありながらも、「ステージは奥行きもあって完全な3Dな空間」になっているというところですね。

▲分岐路で奥や手前に移動をしたり、タマゴを投げたりできるので2Dというより3Dのゲームに近い。

手前や奥に見えるコインなどを見つけたり…

ダンボールでできた家を裏側から見ることができたり…

世界が3D空間で描かれていることにしっかりと意味があります。

このような2D操作でありながら3D空間で探索・収集のができる…というゲームは私は初めて出会ったのかもしれません。

例えば『ドンキーコングトロピカルフリーズ』では、画面の奥にタル大砲で飛んで行ったりするなど3Dを演出として生かす場面はありました。

しかし、画面の奥や木の裏側にバナナを探す必要なんてありませんし、あくまで前に進むか後ろに戻るかの2Dなんですよね。

3Dの世界を2D操作でステージのギミックを解いたり、探索をする…

このありそうでなかった新しい体験は目から鱗というか…

まだまだゲームには掘り出されていないアイデアがある!と胸躍らされてしまったわけですね、ハイ。

2.世界観が可愛らしく癒される!

任天堂は可愛いらしい世界観のゲームが沢山ありますが、本作はその中でもトップクラスではないでしょうか。

遊んでいると、とんでもなく癒されます。

のんびりした牧歌的な音楽が流れる中、工作で作られたような世界をテクテク歩く…

敵も殺意を全く感じさせないのんびりとした雰囲気で仲良く歩いていたりして…

ほっこりの連続ですね!

『ポケモン』や『カービィ』なんかも登場するキャラクターが可愛いですけど、どこかしらに「好戦的なにおい」を感じさせます。

でも、本作の敵キャラはぼ~っとしてて何を考えているか分からない(笑)

体験版では無表情なヘイホーしか出てこないっていうのもありますが…

PVや体験版終了時に見れる動画に出て来るボスや他のステージの雰囲気などを見ても、やはり印象は変わりません。

なので、ゆる~い世界観がひとつのアートコンセプトとしてあるのでしょう。

因みに、周りの女性や子供には「凄い可愛い!全部可愛い!」とアートデザインが大好評です。

ゲームが苦手な人のために、Aボタンを押し続けると空を飛べる羽ヨッシーを使えるモードもありますし、かなり万人に好かれそうな気がしますね。

私もゆっくりこのゲームを遊んで癒されたい…(笑)

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3.グラフィックのリアル表現がゲーム性にしっかりリンクしている!

任天堂は非現実的な3Dアニメの様なグラフィックを用いることが多いですが、本作は珍しく背景にフォトリアル(写実的)表現を用いています。

逆に海外の大作ゲームではフォトリアルなゲームが当たり前というか…今の主流だったりします。

「実際の○○を再現したかのような美しさ!」

私もこんなキャッチフレーズが付きそうなフォトリアル映像の迫力に惹かれて、海外の大作ゲームを色々買ってきた口です。

しかし、ふたを開けてみると…

映像はリアルなのに置いてある木箱を持ったりできないし…

剣で草を斬りつけても空気の様にすり抜けるだけ…

多くのゲームがリアルな表現をただの見栄えだけに使っているだけで、ゲームの中身には全然リンクさせていないんですよね。

そういうゲームを何度も何度も遊んでいると、映像のリアルさにも段々慣れてきて…

「もうお腹いっぱいでしばらくはもういいかなぁ~」なんて段々思ってきたりするわけですよ。

だから本作に対しても同様に「工作の世界観がフォトリアルで描かれているのが面白いね…でも見た目がリアルなのとゲームが面白いかは全く別だからなぁ…」くらいにしか思ってなかったわけです。

しかし、実際に遊んでみてそれは大きく覆りましたね。

なぜなら…

このゲームはフォトリアルな映像でないと成立しないゲームだからです。

例えば、紙でできた家にタマゴをぶつけるとパタン!と倒れたりなど、その質感やリアリティさがギミックの仕掛けを解くヒントになっているんですよね。

仮に家がベタ塗りされたアンリアルなポリゴンだったら、タマゴをぶつけて倒そうなんていう発想は思い浮かばないですからね。

PVを見ると空き缶に磁石をくっつけて足場にしたりしてますし…そういう現実で私たちが知っているノウハウがゲームの攻略にしっかり繋がっている!

この辺りに「なるほど!だから背景がリアルな感じの紙だったり缶だったりするのか!」と腑に落ちるわけです。

こんな風に映像とゲーム性ががっちり噛み合わさっているゲームってなかなかないですからね。

どんな仕掛けが施された世界が待っているのか本当にワクワクさせられます!


…とまぁ、こんな感じで私の本作への印象はかなりべた褒めに近いものなので、体験版をやっている限りこれといった不安要素が見当たりません。

しいて言えば、気になるといえば…やはりボリュームですかね…。

1ステージが思った以上に作りこまれていて、何度も繰り返し探索するような構造になっているので、単純なステージ数は従来のヨッシーシリーズよりかは少ないかもしれません。

ただ、任天堂が発売を延期して作りこんできた作品である事や、アップデートさせて拡張する最近の傾向を見るとボリュームに関してはあまり心配する必要はないのかもしれません。

ステージクリア後も裏側からの視点で新しいチャレンジが楽しめるようにもなってますし、やり込み要素もたっぷりありそうです。

この辺りは後日、製品版で遊んで実際にブログでレポートさせて頂きたいと思ってます。

ゲームの面白さとしては私はかなり期待が高まった体験版でしたし、興味のある方は是非eShopで体験版をプレイして頂きたい作品です。

私の様に2D横スクロールはマンネリだからなぁ…なんて思っている人も、実際触ってみると3Dのゲームに近いというのが分かると思いますので、物は試しに是非触ってみてはいかがでしょうか。

楽しく癒される体験を垣間見ることができますので、かなりオススメです!

 

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