『Nintendo Labo Variety Kit(ニンテンドーラボ・バラエティキット)』レビュー・感想

タイトル:NIntendo Labo Variety Kit

メーカー:任天堂

機種:Switch


『つくる・あそぶ・わかる』をテーマにした新たな遊びの提案Nintendo Labo(以下ラボ)。

Toy-Conと呼ばれる周辺機器をダンボール工作で作り、Nintendo Switchと繋げて遊ぶ娯楽性だけではなく、新たな発明による創造力を使った知育的な遊びとしてゲーム業界外からも注目されています。

管理人自身はゼルダの様な従来型ゲームを元々好むタイプで、どちらかというとラボは自分の趣味の領域ではないのですが、任天堂の新たな挑戦として非常に興味深く注目をしていました。

果たしてラボはSwitchの新しい可能性を開くのか、マリオやゼルダではリーチしなかった人たちに届くようなものなのか、ゲームが好きな人にはどう映るのか…その辺りの観点を持ちつつ、ラボを子供と一緒にToy-Conを初めて組み立てた印象や遊びの楽しさについてご紹介できればと思います。


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ラボを『開ける』

Laboを購入してまず思ったのは非常に箱が デカい という事。

とりあえず通販以外で購入する予定の人にはパッケージソフトというよりもPS4やWiiU等のハードに近い大きさの物を買うという覚悟で臨んだ方が良い事を先にお伝えしておきたい。

箱の中にはソフトのパッケージと20枚を超える段ボールでまるで上げ底商品の様だが、その一枚一枚を取ってみると質の良いダンボール素材にしっかりと印刷と切れ目や折れ目などがびっしり入っており相当年密に作られているオーラを感じさせられる。

ダンボールなのに高すぎない?っていう人もいると思うが、まるでプラモデルの様にびっしりと並んだガチな作り込みのパーツ部品の設計代とソフトの値段を踏まえれば7000円は全然高くはない設定だ。

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Toy-Conを『つくる』

さて、ここからがラボの本題。

まずは付属のダンボールキットを組み立ててToy-Conと呼ばれるSwitch用の周辺機器を作ることからラボの遊びは始まる。

バラエティーキットはピアノ、バイク、つりざお、おうち、ラジコンの5つのToy-Conがあるが難易度的にはラジコン以外はどれも似たようなものなので最初に簡単なラジコンを作って、流れを覚えたら好きなものを作るというので良いだろう。

キットははさみもカッターも一切使わず指で軽く押すだけで切り離せるので小さな子でも安心だ。

大人にしてみたらダンボールを切り離すだけの行為はただの作業ではあるが、子供達にとってはちょっとしたチャレンジであり刺激的なのかそれだけでも随分と楽しそうだった。

子供たちは最初は一つ一つパーツを外すのにも少し手間取っていたのが回数を重ねるごとに手早くなっていく。

パーツを探し出すスピードも速くなっていき、判断力がどんどん磨かれていくのが横から見ていてわかる。

この部品を外すという単純作業の中にも既に脳への刺激が始まっているわけだ。

ただ、これはレゴブロックやプラモデルでも同じような事が起きるわけで、ラボが持つ優れた部分を発揮するのはこれから。

ラボのソフトには『動く説明書』というものが入っておりこれが非常に良くできている

画面上に映し出された立体のCGは自由に回転拡大縮小できて組み立てる流れを分かりやすく説明してくれる。

プラモデルなどの紙の説明書は組み立てる段階を細かく段階分けて説明をするので場面が急に飛んでどこを指示しているのか迷うことがあるが、その点ラボの説明書は最初から最後まで一連の流れで見せるのでプロセスを見失うことがまずないのだ。

最初は立体のCGをみても把握するまでに時間がかかった子供も自分でグルグル回していくうちに慣れていき構造を頭の中で理解していくスピードを増していく。

8歳児の子供は最初一つ一つ説明をしながら組み立てていたが、3つ目のToy-Conを作るぐらいには詰まった時にアドバイスをするだけで勝手にサクサク作れるレベルまで成長した。

一方で5歳児の子供は流石に自分主導で組み立てるのは難しかったので私が終始彼に教えながら一緒に組み立てる事になった。

糊を使わず空いた穴に差し込むだけで組み立てられる分組み立てのハードルは低いのだが、手先を細かく使う部分もあるので幼児には大人が力を貸す必要がある。

しかし、その中でも子供自身ができる事を理解して率先してやりたがる場面も次第に出てきて、『つくる』刺激を感じている場面は何度もあった。

そして私自身もこのToy-Conの組み立てはプラモデルを作るようで非常に熱中できた。

ダンボールキットはこの手の教材の専門家ではなくプロコントローラーなど普段任天堂のハードウェアを作っている人たちが設計したようなのだが、非常に合理的かつ分かりやすくできていて作っている最中には『なるほど!さっき作ったパーツはこうなるのか!』とか『よくこんな上手く設計して作ったなこれ!』と感心の連続だ。

商品のターゲットしては子供がメインであるのだろうが、ちゃんと大人が工作しても楽しめる質の高さで作り込んでいるのは実に任天堂らしい

ラジコン以外は大体2時間ぐらいはかかる為全部を作り上げるまでに10時間以上かかった。

正直これでお腹がいっぱいになりそうだが、まだこれはラボの遊びの入り口でしかない。

 

Toy-Conで『あそぶ』

ダンボールキットでToy-Conを組み立てた後は実際にそれを使って用意されたゲームを遊ぶ事になるが、結論から言うとこれらは奥深さややり込み度弱く、あくまでミニゲーム集といったところだ。

しかし任天堂の内製チームが作られているだけあってそれぞれのゲームとしてのベースは非常に良くできている。

特に『バイク』のハンドルを握った時に腕に感じる振動や疾走している感覚はWiiスポーツを始めて遊んだ時の『自宅にアーケードの体感ゲームがやってきた!』という感覚を思い出す。

 

つりざおもフィッシングファイトの面白さを上手くゲームに落とし込んでいる。

魚が糸をちぎろうと引っ張ろうとするならリールを止めて竿を左右に動かし、動きが弱くなった隙を見て一気にリールを巻きあげる等フィッシングファイトの駆け引きがシンプルでも楽しい。

Wiiスポーツのテニスが『マリオテニス』に、ボクシングが『アームズ』に落とし込まれたように、バイクは『マリオカート』、つりざおはグリーが開発している『釣り☆スタ』辺りのソフトと対応したら大人のゲーマーもどっぷり楽しめそうなので是非対応して欲しいところだ。

これらが体感ゲームとしての遊びが楽しめるのに対し『おうち』と『ピアノ』についてはゲームというよりもどちらかというと玩具的な遊びができる。

『おうち』は部屋の中の謎の動物を可愛がるコミュニケーション系の遊びでドンキーコングのトロッコステージの様なミニゲームやボーリング等の遊びをクリアして食べ物をゲットできる。

食べ物を動物に与えると毛色が変化したりするが、ニンテンドックスの様にプレイヤーになついて新たなリアクションをするようになったりするような奥行きはない。

大人として惹かれるのはToy-Conのその仕組みぐらいで、あくまで子供が遊ぶための玩具として作られている印象だ。

『ピアノ』についてはダンボール素材という事もあり楽器としての演奏性は良いとは言えないが、玩具としては良くできていて単品としてプラスチック製のものをタカラ辺りが出すなら何千円としそうな内容を備えている。

波形を自分でつくって音作りをしたり録音やリズムの打ち込み的な遊びもできるのでちょっとしたクリエイティビティな作曲体験ができるのもポイントが高い。

ただ難点としては何度も使っていると鍵盤が歪んで誤認識されやすくなってくるのでこれを遊び倒すと考えた場合何かしら補強などを考える必要があるだろう。

幸いダンボールキットは修理や改造もしやすいし、キット自体はばら売り160円で一枚からネット通販で購入できるので大きな問題ではないが、一度作ったらもう触りたくないという人はピアノに限らず他のToy-Conを含めてそういうものだという事を理解した上で購入を検討する方が良いだろう。

どれも正直大人が何十時間も遊べるような代物ではないので大人のゲーマーがゲームを楽しむ目的で買う事はお勧めしないが、普段ゲームを遊ばない人や幼児~小学生くらいの子供と一緒に遊ぶゲームとしては充分お勧めできる内容だ。

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遊びを創造するガレージはハードルが高い

ラボの魅力は『つくる』『あそぶ』では終わらない。

ラボにはもうひとつ『わかる』というコーナーが設けられており、そこでは各ゲームのテクニック的な部分だけでなく、Joy-Conの機能やToy-Conの構造の仕組みを解説してくれる。

『なぜこんな風にダンボール工作で動かせるのか?』という疑問を動画を交えながらキャラクターが対話しあい丁寧に説明し紐解いていく感覚は教育番組の様な印象だ

この『わかる』というコーナーでJoy-Conの扱い方やToy-Conの構造の作り方を学んだらラボの遊びの到達点である自分でToy-Conを作ってゲームを創造するモード=Toy-Conガレージへ突入する事になる。

Toy-Conガレージを開けてみると出てくるのは黒いシンプルな画面。

ここではプログラミング的な指示コマンドなどが設定できるのだが、驚く事にそれらに対して特にこれといった説明がない。

ここまでの過程は丁寧すぎるぐらい丁寧に説明をしてくれたラボはまるで『ツールは置いてあるから好きにやって。俺は特に何も言わないから』とプレイヤーを突き放す様だ。

任天堂のゲームは『ある程度ゲームに慣れたら後は自分自身で試行錯誤して上達しろ、それも楽しみの一つだ』というスパルタ的な思想が込められたゲームが多いのでらしいと言えばそうなのだが、ラボのToy-Conガレージはそれがあまりにも唐突なので正直ここでかなりの人が足を止めて他のゲームに走ってしまうのではないかと思う。

自分で試行錯誤していけば色んな事ができる様にはなる可能性は感じるが、現状のラボに対してユーザーみんなが『自然と楽しく自分でプログラムを組んでゲームを創造できるようになる』と期待するのは未だちょっと待ってと言いたいところだ。

既に公式動画でToy-Conでギターを作ろうなど作り方を解説する動画も用意されているが、それらを見て実践してユーザーがToy-Conガレージの理解を深めていけるような今後のフォローに期待したいところだ。

ラボの総評

ラボはToy-Conを組み立ててゲームで遊ぶというだけでも15~20時間ほど充実した時間が過ごせるしちょっとした高価なおもちゃやゲームを子供に買い与えるよりも色々な刺激がつまっていて有意義なプレゼントだ。

大人が一人で楽しむ分にはやや収録されているゲームは物足りないが、キットを組むのは大人でも十分楽しく、普段ゲームをやらない人や子供達と一緒に遊ぶツールとしても中々の代物。そこをしっかり理解して購入すれば満足な買い物にはなると思う。

今まで殆ど使い道のなかったJoy-ConのIRカメラが大活躍するのでJoy-Conの機能を堪能したいというガジェット好きな人もラボは楽しいと思う。

自分で段ボールを使って工作したコントローラーで遊ぶのは何ともいえない愛着を感じるし体験自体は非常にユニークで楽しく新たな遊びの提案と呼ぶにふさわしいものだった。

ガレージの導線が弱い等改善すべき点をどうフォローしていくか、Toy-Conを活用した対応ソフトが出てくるのか等今後の動きによってラボ自体の評価が分かれる部分もあり、任天堂がどう向き合うのかこれからも興味深く見守っていきたい存在だ。

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