『DEEMO(ディーモ)』レビュー・感想~ピアノの旋律と世界観の絶妙なハーモニー~

皆さんこんにちは。

任天堂&Switchを全力応援する管理人にぃど(@switch_for)です。

本日はSwitchの音ゲーの中でも突出して評価の高い、隠れた名作『Deemo(ディーモ)』について語っていきます。

音楽に合わせて流れてくるアイコンにタイミングを合わせて押すだけの、一見ごくありふれた音楽ゲームに見えますが、他のゲームにはない非常に音楽的な魅力が詰まっている作品です。

音ゲーを普段プレイされている方だけでなく、普段全くしない方も楽しめる。

そんな本作の魅力について、これから詳しくご紹介していきたいと思います。

基本情報機種:Switch/PS4/iOS/Android
メーカー:フライハイワークス
ジャンル:音楽
プレイ人数:1人
オンライン:なし
公式動画リンク【Nintendo Switch】DEEMO
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こんな人におススメ!

・ちょっとした時間に音ゲーを楽しみたい人

・絵本の様な世界観、切ないストーリーが好きな人

ココが良い!

・神経質になり過ぎず音楽と自身の成長を楽しめる絶妙な塩梅の判定

・初心者から熟練者迄楽しめるフレキシブルな難易度設定

・楽器(ピアノ)を弾いている感をタッチ操作に上手く落とし込んでいる

・音楽、ゲーム、ストーリーの綺麗な融合

ボリュームは?

・200曲以上の豊富な曲はジャンルや曲調もバラエティー豊か

・曲それぞれに難易度設定もあるので相当長く遊べる

ココは注意…

・ボタン操作で遊ぶと味気ない。タッチ操作で遊んでこそのDeemo

・Switchのスピーカーは音楽を楽しむには質が良くないのでイヤホン、ヘッドフォンは必須

 

反射神経を競うよりもリズムにノる楽しさ

『上から流れてくるボタンを音楽に合わせて正確に押す。ジャストタイミングが最も高得点でGREAT>GOOD>BADで段階で細かく判定』みたいな、この手の音ゲーに広まっているテンプレートシステムにはいつもしっくりこない。

『機械的に正確にボタンを押す』というのはどうも音楽的というよりもシューティングゲーム的に感じるのだ。

というのも実際の楽器の演奏は機械的に弾くことが必ずしも正解ではない…いや、それは寧ろつまらない演奏だと言われる傾向が強い。

世の中に溢れてる音楽の多くは例えコンピューターで作った音だとしてもわざと微妙にジャストから音をずらしたり、音の粒をばらけさせたりしている。

その方が人間的な独特なリズムの揺らぎ=グルーヴ感があってカッコいいし気持ちよくノれるから。

Deemoも上から流れてくるバーにタイミングを合わせて液晶をタッチする(もしくはボタンを押す)ゲームだが、他の多くの音ゲーと違ってジャストタイミングかどうかの細かい判定が存在しない。

明らかに楽譜から外れるようなタイミングはNGだが曲として違和感ない程度に合っていればOK。この二段階しかない。

その判定が上手く調整されていて最初は曲を覚えたり慣れるまで四苦八苦するが、慣れてくると次第に気持ちよく弾く楽しさを感じられるいい塩梅。

ハイスコアを目指しながらもリズムにノッて楽しめるDeemoはゲームと音楽を融合したまさしく音楽的ゲームだ。

 

難易度デザインが上手い

判定が甘めと聞いてゲームとして温いのか?と疑問を持つ人はいるかもしれないがそこは否定しておこう。

雨の様にバーが降り注ぎ、慌てふためくような曲も当然あるが、曲によって途中からテンポが変わったり、指の運びが難しいとか、微妙にビートが跳ていてリズムが取りにくい等色んなタイプのやり応えを用意している。

ただ音数が多い、ただテンポが速い…そんな一辺倒な難易度の上げ方をする音ゲーは多いがDeemoは音楽が持っている様々な難しさ、やり応えというものをちゃんとゲームに落とし込んでいる。

因みに難易度は曲それぞれで設定されたものはあるが、それとは別にその曲ごとにそれぞれEASY/NORMAL/HARDと選べるようになっている。

初心者の人は落ちてくるバーが少ないEASYで曲を覚えるのに適しているし、難しめの曲でもEASYなら何とかクリアを目指すことはできるレベルになっているので普段この手のゲームをやらない人でも大丈夫。

だから『曲は好きなのに難しすぎて挑戦する気にならない』なんてさみしい思いもしなくていい。

その人の腕や成長に合わせて段階的に難易度を上げていけるユーザーフレンドリーさはやはり素晴らしい。

ピアノを弾いてる感

Switch版は液晶タッチとボタン操作の二つの操作ができるが、私は断然液晶タッチで遊ぶのをお勧めする。

というか、タッチで遊ばないとDeemoの楽しさは半減すると言っても過言ではないと思う。

Deemoは基本的にピアノの音色を弾くことになるので動作的にも打鍵するようにタッチする方がそれらしいし、リズムを打つ感覚がデジタルパーカッションみたいで楽しい。

落ちてくるバーも左に行けば低音、右に行くほど高音になるようにできるだけ実際のピアノを意識した配列にされていたり、Switchの液晶のサイズの関係でタッチするバーの横幅がキーボードの白鍵と似たような幅になっていたりとピアノっぽさを楽しめるようになっている。

Switchは殆どタッチ操作を使ったことがなく私にとっては死に機能だったがDeemoで初めて輝いたかもしれない。

タッチ操作を上手く生かしてピアニスト気分を味わう…Deemoは楽器を弾いているような楽しさもちゃんと提供してくれる。

 

200を超える洗練された曲たち

Deemoはピアノ中心の音楽という事でどちらかというと小洒落たセンスのいい曲が多い印象だが、ゴリゴリのロック系からエレクトロニカや洗練されたポップス、ジャズ、R&B等多様なジャンルの曲が詰め込められており非常にバラエティー豊かだ。

しかし曲の好き嫌いはどうしても個人の趣味による部分が大きいので、興味がある人はまずどんな曲が入っているのかを購入の前に確認して頂く方が良いと思う。

やはりどれだけゲームとして楽しくても曲が好きじゃなければ楽しくないだろうし。

Switch版は今年一度アップデートされて曲が追加されているが、今後もスマホ版の拡張と合わせて無料で曲が追加されていくのでその辺りも非常に楽しみだ。

 

多くを語らない、けど気になるストーリー

タイトルのDeemoというのは主人公の名前で閉鎖された空間でピアノを弾き続けている謎の存在だ。

そんなDeemoの部屋の天井にある日窓が現れ、アリスという名の女の子が落ちてきた。Deemoは部屋に生えた樹にピアノを聴かせ育てることでアリスを元の世界に戻そうとする…という流れでストーリーが展開される。

これはアリスを助けるために曲を弾いてポイントを溜めて樹を育てるというゲームプレイへの動機づけもそうだし、ストーリーの続きを知りたいという欲求を持たせゲームへのモチベーションにも上手く繋がっている。

段階的に進むストーリーは言葉数を少なくし、あくまでさらりと進行していく話の中でピアノの美しい音色とその独特な絵のタッチで雰囲気を印象付けている。

Deemoはベースである音ゲーの部分も良くできているけど、ストーリーと音楽とゲーム部分をバランス良く融合させており、非常にセンスが光るいいゲーム。

大手ソフトメーカーにも勝るとも劣らない品質の作品でE-Shopやネットで強くお勧めされるのも納得せざるを得ない。

< DEEMO 公式ホームページ>


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