SwitchはVulkan対応で更に進化する

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昨日行われたGTC 2018にてNintendo SwitchにVulkanが対応した事と、任天堂がVulkanに合わせた開発機材、開発環境を整備しているという情報が、APIの標準化を担当する業界団体Khronos Groupによって発表されました。

これは今後のSwitchのソフト開発において大きな転換期を迎えている大事な話だと私は考えており、今回はVulkan対応がもたらす今後のSwitchの展望について語りたいと思います。

 

これからのAPIのスタンダードとなるVulkanとは

『Vulkan』とは”コンピューターに指令を下す際必要なプログラムを簡単にするお助けマン”、APIの一種です。そしてその『Vulkan』は以前のAPIよりもより指令を効率化できる最新のAPIとして今後の業界スタンダードになると言われています。

より効率的にコンピューターに指示ができるようになるという事はどういう事が起きるかというと、例えば今までSwitchの性能では2km先まで遠くの木を表示するのでいっぱいいっぱいだったのが、効率化したことで3㎞先まで表示できる様になるということも起きるわけです。(これは極端な例ですが)

要するに、簡単に言ってしまえばSwitchはVulkanによってより高度な映像やゲーム表現ができる伸びしろを得たという事ですね。素晴らしい!


折角なので具体的にVulkan対応による効果がどんなものか検証している動画をご覧ください。Vulkanと前世代のOpen GLをDOOMを使って比較した動画です。注目するのは右上のCPUとFrameの数値です。

同じグラフィック表現をしていてもVulkanの方が大きくCPUの負荷が減ってハード性能に余裕が生まれています。動きのなだらかさを示すフレームレートも20近くアップしていてます。

PCでゲームをやっている人なら良くわかると思いますが、本来これだけフレームレートやCPU使用率を向上される為にパーツを変えるとなると1ランクも2ランクも性能が上のものに交換する必要があります。Vulkanは指令の効率化により同じパーツのハードでこれだけの差を出すことができるのです。

 

VulkanでSwitchはサードパーティを惹き付ける存在になるか

Switchの総合プロデューサーである任天堂小泉氏もかつてインタビューで言っていましたが、Switchには任天堂以外のソフトメーカーであるサードパーティーのタイトルの充実という一つの課題があります。そしてVulkanの対応はその課題をクリアするために用意された施策でもあります。

3DSやWiiUはその独特なハードコンセプトもそうですが、性能的に他のメーカーのゲーム機やPCとマルチで出したり移植するのが困難なためサードのタイトルが他のPSやXboxと比べてどうしても少なかったんですよね。

昔の据置機はどれも独自性が強くそれぞれでバラバラに沢山の独占タイトルを作っていた様なものですが、今のPS4/Xbox Oneは殆どPCみたいなものなので、PC向けに作ったものを据置に移植するという形でマルチプラットフォームでソフト作りが容易にできる時代になりました。

ですのでサードが最も大きな市場で勝負をしようと考えたとき選ばれるのは任天堂ハードではなく、それを遥かにしのぐユーザー数を抱えるPC据置連合軍になってしまうのです。

Switchはそんな状況の中産まれたハードなので独占タイトルを出してもらう以上にスーパーマルチ(PC/PS4/Xbox/Swicth)の環境を作って他の機種と同じぐらいサードタイトルを充実することが重要になってきています。

そしてその意志は小泉氏の発言もそうですが、ハード設計にも表れており、Wiiの様に他の機種よりもボタンが少ないという事もなく、3DSやWiiUの2画面の様な強制的に与えられる独自性もないシンプルなゲーム機として扱える機能をSwitchは備えているのです。

しかし、Switchには一つの弱点があります。据置ででているAAAと言われるサードの世界的人気タイトルはフォトリアルの映画や現実世界の様なゲームが多く、AAAタイトルを出すのにはSwitchは性能不足だという声も実際多いです。今更Switchに合わせてグラフィックやゲームの規模を大きく落とすというわけにもいきません。

そこで今回対応したVulkanはその性能差の溝をフォローしてくれる役割が期待できます。今のメインプラットフォームであるPS4はVulkanに対応していないので、Switchの持つアドバンテージにもなりますし。

PUBGの様にXbox Oneでもかなり重たいゲームは流石に無理だと思いますが、今後DOOMやFIFAの様なグラフィックに力を入れたゲームが今よりも増えてくる可能性があると私は考えています。

Switchはスーパーファミコンを超える?

Switchは世界各国の記録を更新するスピードで売れ続けています。今世界で覇権を握っているPS4どころか歴代No.1のWiiをも超える勢いは今後大きく広がる市場として期待を集めているのは間違いないでしょう。

ソフトについても任天堂が見事にゼルダの伝説ブレスオブザワイルドを皮切りに良作を出し続けており、任天堂への注目は今まで以上に盛り上がっています。

サードに関してはWiiUの失敗で発売前の前評価が低かったこともあり大手のサードの対応が遅れていますが、既にインディーズタイトルは物凄いスピードで供給されており売り上げも他機種よりも売れていると続々報告されています。

大手サードもインディーズに遅れながらも、各社Switchの売れ行きを見て対応ソフトをどんどん増やしていくと昨年から株主に対して約束をしている中で、開発環境の進歩は非常に明るい要素でしょう。

Vulkanが実際に今後どれだけ活用されゲーム開発に良い影響を与えるかは今後各社の対応によるところもあると思いますが、ファーストパーティータイトルをはじめとしてVulkanを使って今までよりも映像面が優れたソフトが増えるという事は間違いなさそうです。

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