良質安心の出来!『Blood Stained Curse of the Moon』レビュー・感想

皆さんこんにちは。

任天堂とNintendo Switchを全力応援する管理人、にぃど(@switch_for)です。

『悪魔城ドラキュラシリーズ』の精神的続編ともいえる『Blood Stained Curse of the Moon』(ブラッドステンド・カースオブザムーン)について本日はお話していきます。

因みに『Blood Stained Ritual of the Night』(ブランドステンド・リーチュアルオブナイト)というゲームが発売されていますが、本作はそちらのスピンオフ作品という立場になります。

リーチュアルオブナイツに関しては別の記事にして書いておりますので、宜しければそちらもご参照ください。

リンク:世界よ、これが本物のメトロイドヴァニアだ!『Bloodstained: Ritual of the Night』レビュー・感想

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ゴシック感がたまらない世界観

本作は本編である『Blood Stained Ritual of the Night』の前日譚で”斬月”というキャラクターが主人公の2D横スクロール型アクションです。

出典:Blood Stained Curse of the Moon 公式HP

”斬月”は悪魔にかけられた呪いを解く為に『悪魔を根絶やしにしてやる』と刀をぶん回し悪魔退治の旅に出るわけですが、道中に3人の個性的なキャラクターを仲間に加えた4人でステージを攻略していく事になります。

因みに、4人のキャラクターは状況に合わせて瞬時にLRボタンでキャラをいつでも切り替えることが可能です。それぞれの個性や能力を適材適所でどう上手く使っていくかが攻略の肝になっていますね。

出典:Playstation 公式HP

例えばミリアムはリーチの長い鞭や高いジャンプ力を持ち、スライディング等ができる優秀なキャラクターですが、その一方でジャンプ力があり過ぎる故に細かい足場を渡るのが苦手であったり、攻撃のアクションに隙がある等の弱点も持っています。

本編の主人公でもあるミリアム

一方で、ジーベルというキャラクターは蝙蝠に変身して空を飛べ、ミリアムが苦手とするような場所でも落下のリスクなく通過する事が出来ますので、彼に交代して進むというのも一つの手段です。

落下が怖い場所はジーベルで渡るのが吉

このようにステージの局面に合わせて4人のキャラの個性を生かして進んでいくというのが本作の一つの醍醐味になっていますね。

また、各キャラクターには直接武器で攻撃するメインウエポン以外に『サブウエポン』によってさらに個性漬けされています。

サブウエポンはステージ上のランプを壊して出てくるアイテムを拾う形で入手して、現在持っているものと入れ替る事が可能です。(ランプからアイテム入手ってまんま悪魔城w)

出典:Blood Stained Curse of the Moon 公式HP

本作は進む途中である程度有効なサブウエポンが出る様に親切設計されているので、そこまで深く考えずに出てくるサブウエポンを拾って進めばスムーズに攻略できます。

でも中には『やっぱり前持ってたやつの方が良かったな~!』と悔やむ時もあったり、上手く調整されていますね。

このように4人のキャラクターの個性やサブウエポンをどう使うか考え楽しさは本作においてゲームの攻略の楽しくさせている大きなポイントでしょう。

芸術の域に達したドットとBGM

本作は全編ドットで描かれたゲームですが、その描写の細かさによって古臭さよりも芸術的な凄みすら感じさせられますね。

特にボス戦の演出やボスのドットアニメーションは圧巻。開発のインティクリエイツの職人芸がいかんなく発揮されており、980円という価格帯のゲームでここまでのドット書き込むのか!と唖然とさせられるクオリティです。

大迫力のボス戦のドット絵

グラフィックだけでなくBGMもかつてのファミコン時代の『悪魔城シリーズ』を彷彿させる独特のゴシック感あるサウンドで、IGAファンが期待しているものをちゃんと考えて作られていますね。

ビジュアルやサウンドにおいては非常に完成度が高く、『悪魔城が生まれ変わって返ってきた!』とかつてのファンも納得の嬉しい作品に仕上がっていのではないでしょうか。

見た目は古臭いけど遊びやすい

本作は見た目同様に操作性感覚もファミコン時代のゲームの様なクラッシックスタイルなので、最近のゲームしか遊んだことがない人には滑らかさや柔軟さに欠けるぎこちなさに少し抵抗があるかもしれません。

しかし、これはファミコンのゲームをやったことがある人にとっては「そうそう、昔のゲームってこういう感じだったよね」と不思議な安心感を感じさせる重要な事だったりもします。

ただ、昔風のチューニングで最近のゲームと比べると”やや難しめ”であって決して昔のゲームのように理不尽ではないというのがポイントだったりします。

ステージには細かく中継ポイントが設けられてい無限コンテニューになる『カジュアル』モードも用意されていますし、難しすぎてクリアできない!というゲームにはなっていないので安心してください。

カジュアルモードであれば、そこそこやり応えのあるごく標準的な難易度のアクションゲーム位にはなりますので。

その他にもキーコンフィグが完備されていたりと、幅広い層に対してユーザーフレンドリーにできる部分は極力しようという姿勢を感じさせる作りはとても好印象ですね。

物量は周回要素でカバー

本作はステージクリア型のタイプで全8ステージ、大体初見で1時間強くらいでクリアできます。

ただし各ステージにはルートが複数あり、クリア後には高難易度モードにあたる周回コース(二段階あり)が出てきますので少なくとも3周は遊べる内容になっています。

画面下側の赤いラインで複数のルートが表示

高難易度モードもただ単純にパラメーターを弄っただけものではなく、一周目のNORMALではいけない場所に行けるようになったり、全く別の展開が待っていたりします。

周回する事によって更に新たなルートで体験ができるというのはポイント高いですね。

詳細はネタバレになってしまうのでここでは控えますが、クリア後にアッと驚くようなネタが表れて『もう一回やろう!』という意欲を湧き立たせてくれるようなそんな内容になっていますので購入される方は是非楽しみにして下さい。

最後に

コナミで悪魔城を作り続けてきたIGA氏がプロデュース・監修しているだけあって、初期の『悪魔城ドラキュラ』のリバイバルという感じがしますね。

美しいドット絵やおどろおどろしいサウンド、ダークな世界観。この匂い立つような強烈な個性的な世界観をしっかりと表現したインティクリエイツの仕事ぶりに対しても称賛を送りたいところです。

本作は何か新しい斬新な遊びを提案しているかわけではありませんが、その代わりに懐かしいグラフィックとBGMを上質で丁寧な新作として作り上げています。

本編の『リーチュアルナイト』とはまた別のプレイ感覚で楽しめるゲームですし、両者を遊ぶことでより楽しめるゲームににもなっていますので、是非それぞれをプレイしてみてはいかがでしょうか。

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